研究紀要第86号 「個を生かす学年・学級経営に関する研究 第2年次」 -008/109page

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◎あなたは自分のことを,担任の先生が理解 していると思いますか   

  • 思わない 57%,  
  • 思う 43%

 これをもとに今後の方策について学年会で話し 合った。 

  • 半数の生徒は自己理解や他者理解ができて いる。 
  • 他者のよい点は理解しているが,伝える方 法が分からない。伝える時間や場がない。 
  • 担任の先生から理解されていないと思って いる生徒は50%を越している。

 この調査結果及び学年会における話し合いで次の方向が確認された。

 「個」を生かすためには生徒自らが自己理解する必要があり,さらに生徒相互の理解,生徒と教師の相互理解を一層深めることが大切であり「個」の理解に対する内容・方法の開発にあたる必要がある。

【3】 「個性発見カード」の作成

 ア 「個性発見カード」導入のねらい

 生徒が学校生括の中で自分のよさを発見し友人 のよさを見いだす態度が養われる。また,教師も 生徒も「減点主義から加点主義」「欠点指摘型か ら長所伸長型」へ発想を変えることができると考 えた。

 イ 「個性発見カード」の活用の仕方

 ウ 「個性発見カード」の作成 

 宮城県教育研修センターが開発した「個性発掘 カード」を参考にして作成した。

 エ 「個性発見カード」の活用結果 

 自分や友人のよさが見いだせた生徒は提出者の 83%であったが,自分に対しても,他人に対して もよさが見いだせない生徒が17%,さらに,第2 学年在籍者全体の49%の生徒が提出できなかった ことを考えなければならない。

 カードが提出できなかった原因の一つに,「どの活動の場で」「だれが」「見つけた姿」の記入方法の説明不足が考えられる。

 また,カードに書かれた内容からみても,よさを見つけだす場が教室内等の限定された場であったり,対象者が自分を除外して学級内の友達に限られたりしていることもあげられる。

 オ 「個性発見カード」の内容・形式の改善 

 はじめに利用した「個性発見カード」活用の結 果,自己認知や自己受容に関する内容を見いだす ことができなかったので,資料2のように「どの 活動の場で」と「だれが」「見つけた姿」を重点 的に記入しやすく改善した。

資料2


個性発見カード ()組氏名
いつ
どの活動の場で
だれが
見つけた姿
 
  • 登校時 
  • 帰りの会 
  • 朝の会
  • 班活動 
  • 授業中 
  • 係活動 
  • 休み時間 
  • クラブ 
  • 給食時 
  • 部活動 
  • 昼休み 
  • 下校時 
  • その他(  ) 
  • 自分が
  • 同級生が 
  • 上級生が 
  • 下級生が 
  • 学級担任が 
  • 教科担任が 
  • 顧問教師が 
  • その他( )
 

   *自分(他人)のよい点に自分が気づいたとき 
   *自分(他人)のよい点を他の人(自分)が認めてくれたとき 
   *自分(他人)のよい点が発揮されたとき 
   *その他                   自由に記入してください。 


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