平成5年度 研究紀要 Vol.23 -099/162page

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活用の構想

 2年生(33名)の授業を通して、構想のア〜ウを中心に、その概要を以下に述べる。

ア 課題設定一「はてな?カード」一

 開発したマルチメディア教材で学習し、もっと調べてみたいことや疑問に思ったことを記入させるカードを「はてな?カード」とし、学習後、生徒に記入させ集約して教室の「地球環境一パソコン学習より一」というコーナーに貼付した。

 「はてな?カード」は全部で31枚集まった。集約すると以下のようになった。

人間が原因になっている環境問題

・ 地球の将来
・ 壊れたオゾン層を修復するには
・ 極の氷がとけたらどうなるか
・ 開発が進む惑星や衛星
・ 恐竜絶減の理由
・ 私たちの村の環境
・ 環境のために自分たちでできることは何か
・ 年間に出されるごみの量と処分方法
・ 限りある地下資源の使い方

イ 課題設定できない生徒に対する支援

 課題が設定できなかった生徒が2名いた。そこで、聞き取り調査と教師の観察から原因を探ると次のようであった。

・ コンピュータの操作に慣れず、学習を進めることができなかった。
・ 操作することだけに興味を持ち、学習時間が不足し、学習内容が理解できなかった。

 そこで以下のような支援を行った。

・ この2人でペア学習をさせた。
・ 放課後、学習時間を補償した。(2時間)

 その結果「地下資源についてもう少し詳しく調べてみたい」「気候異変や自然災害について原因や対策を考えたい」という課題を設定することができた。

ウ 課題解決一「調ベカード」一

 「はてな?カード」対して、生徒が考えたり、調べたりしたことが自由に記入できるカードを作成し「調ベカード」とした。

 生徒は、新聞や資料集などを使って調べ、「調ベカード」に記入し「はてな?カード」の周りに貼っていった。(写真一2)

 教師は、「友達の疑問やもっと調べてみたいことに答えてあげよう。」との支援を行った結果、集約したそれぞれの課題に対して、2〜8枚のカードが貼られ、総数は32枚になった。

写真一2(地球環境一パソコン学習から)
写真一2(地球環境一パソコン学習から)


 32枚のうち以下に示した図一9の2枚は、「私たちの村の環境」と「極の氷がとけたらとどうなるか」の課題に貼付された「調ベカード」の一部である。


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