研究紀要第94号 「一人一人の個性を生かす評価の在り方に関する研究」 -007/162page
6 授業の実際と分析(1) 検証授業学級の生徒の実態
2学年の4月にクラス替えがあったため、1学期はお互いの様子を見る段階にあり、全体的に打ち解けた雰囲気に乏しかった。英語の授業においても他のクラスと比べ反応、声の大きさともに小さいクラスである。それは授業を盛り上げるムードメーカー的生徒がいないこと、上位の生徒が比較的おとなしい子ぱかりなこと、男子に下位の生徒が多くいるためと恩われる。ただ、授業態度はまじめであり、コミュニケーション活動は活発ではないが、一人一人の様子を見ると抵抗は少なく、楽しんで会話している様子も見られる。(学級担任の所見)
(2) 授業の実際
1 授業I「身近な話題を英語で伝えることによって、コミュニケーションの楽しさを味わわせる活動」
ア 授業の流れ
英語でコミュニケーション活動を行う場合には、生徒の生活に直接かかわりを持つもので、特に関心を持っている題材を取り上げることが大切である。今回の活動では身近な題材として、学年行事で最も大きな、仙台市へのフィールドワークを取り上げた。学級活動でグループごとに計画を立てているところであり、生徒が大きな関心をもっている題材である。教科書でも、Lpdonの町の様子や有名な建物などを紹介している題材を学習しているところであり、言語材料としても、近接未来のbegoirtoが導入されている。生徒がこれから行こうとするフィールドワークブランの作成(未来表現)には関連が深い。
授業は、前時の復習からフィールドワークのプラン作成へという流れで行った。コミュニケーション活動の一つとして継続して行っている、基本の会話練習を、教師と生徒のあいさつから、天候、曜日などについての教師と生徒の会話と、最近学んだ新出文型を使用した生徒同士のインタビュー活動の2段階とした。生徒の声量などは十分では ないが、会話をすることに慣れようとする意欲が感じられた。
次に、前時での教科書内容の要約文を聞き取る活動に入ったが、その際には、教師は原稿を見ないで生徒の表情を見ながら内容を話した。原稿を読むのではなく、話すという手だてをとることによって、教師は生徒の聞き取りの様子を観察しながら話すことができ、生徒が顔を上げて聞こうとすることにっながった。内容にっいてのQ&Aは、まだ消極的であり、積極的に解答を発表しようとする生徒は少なかったが、教師が聞き取りの様子をよく把握しながら、言葉でのフィードバックを行っていたため、徐々に挙手する生徒を増やすことができた。
なお、フィールドワークプランの作成は、AETに対してグループごとに説明するという設定で行い、時間は25分を予定した。生徒の取り組みは意欲的であり、グループで協力して文を作ろうとする姿勢が見られた。教師が準備したワークシートが話合いの進行をスムーズにしており・このような活動に慣れていない生徒にとっては、ワークシートが果たす役割は大きかった。
イ 評価の実際
今回の検証授業での評価は下記の通りである。評価回数は多めであるが、それは今後の評価計画の見直しの材料にしたいと考えたためである。また、自己評価カードや相互評価カードは、英語の