研究紀要第95号 「児童生徒の創造性を高めるための教材開発」 -056/162page
入れる。
イ 「表計算」で作成したグラフを取り込む。
ウ 報告書を印刷する。なお、本教材は、、一つのソフトウェアでワープロ、表計算、データベース、図形処理等の機能を有している教育用の統合型ソフトウェアを利用した。その理由は、次の通りである。
・実務用のソフトウェアに比べ価格が比較的安価でる。
・機能が精選されているために操作が簡単である。
・キーボードの操作に共通性が多く、ソフトウェアが異なることからくる操作上の困難さが解消できる。
・それぞれの機能への移動が容易に行え、機能別のソフトウェアのようなシステムディスクの出し入れがないため、管理面でも都合がよい。4 授業での試行
データ集計の際の負担や協力しながら進めさせることを考慮し、二人一組の班をつくり学習に取り組ませた。
各班におけるアンケートのテーマの一部を次に示す。
・ 家での勉強を何時間やっていますか。
・ 好きな音楽ジャンルは何ですか。
・ 好きなスポーツは何ですか。
・ 将来の夢は何ですか。
・ あなたの好きな色は何ですか。
・ 家族の人数は何人ですか。
・ 好きなアニメは何ですか。
・ 好きなテレビのジャンルは何ですか。
・ 好きな外国映画俳優を選んで下さい。以上のアンケートは、調査用紙を作成して学級の全生徒に配布し、結果を集計した。
なお、回答の選択肢は5項目とし、あらかじめ作成者が設定した。その内容の一部を次に示す。
Q 家での勉強を何時間やっていますか
ア 1時間 イ 2時間 ウ 3時間 工 4時間 オ その他
作成者は、ア〜オに該当する人数を調査用紙から集計した。
次は、アンケートの調査結果をデータベースソフトウェアにおいて入力した前時の画面である。
(1)本時のねらい
アンケートのデータをグラフに表し、グラフを用いた報告書を完成させる。
(2)指導過程
段階 学習内容・活動 時間 支援の方法 議題把握 1.本時の学習課題を確認し学習の見通しをもつ。
○本時は、グラフを「ワープロ」に書き込み、報告書を作成することを確認する
アンケートのデータを基にグラフを作成し、報告書を作ろう。 5 ○グラフの画面を提示して意欲を喚起するとともに課題を明確に把握させる。 議題追求 2.データを基にグラフを作成する
○「表計算」を選択し、データを呼び出す。
○目的の数値の合計を求める。
○合計を基にグラフを作成する
○グラフのデータを図形 ファイルへ書き出す。
3.報告書を作成する。
○「ワープロ」を選択し、グラフのデータを書き込む
○タイトル、氏名、感想等を書く。35 ○「表計算にデータを呼び出させる
○データの合計を求めさせる
○合計を基にグラフを作成させる
○データを図形ファイルヘ書き出させる
○グラフのデータを「ワープロ」に書き込ませる
○文言等は制約せず、自由に入力させる。議題解決 4.報告書の発表を聞き、改善すべき点を検討する。
○文字の大ききや文章の配置を話し合う。
5. 次時の学習課題を確認する。
○報告書を課題に基づいて完成させることを確認する10 ○発表を基に、見やすくわかりやすい形式する観点から検討させる。
○各自の課題に基づき編集し、次時で完成させることを知らせる