研究紀要第96号 「学校不適応児童生徒への援助の在り方に関する研究」 -078/162page
2.場面の解決方法の比較
<学校に行きたくない場面での解決方法>
[先生:「先生に援助してほしい」、友達「友達に援助してほしい」、自分「自分で解決したい」]
ア 全体的な傾向として、解決方法としても高いのは「自分で解決したい」 というもので、以下「友達に援助してほしい」、「先生に援助してほしい」が続く。「先生に援助してほしい」が比較的高いのは、学習や進路に関する質問肢の5-4、〜5-6に限られる。
このことから、 先生に対しては、悩みや困難な状況での相談相手としての役割よりも、学習面や進路の面での助言者としての役割を期待している ことを示している。
イ 特に「友人関係」に関することや、個人の悩みである「性格」や「体型」に関する質問肢では先生や友達への援助をあまり期待していない。中でも「先生に援助して欲しい」という割合が低くなっているのが気になるところである。
ウ A群、B群、C群の比較で見ると、「自分で解決したい」という欲求については、C群において全体的にやや高くなっている。
[どのくらい自分で解決したいか]