研究紀要第100号 「国際理解教育におけるソシオドラマの活用」 -084/156page
午後の日程
13:00〜 8 学級づくり ・ 外国人子女のいるクラスで,どんなことをしたらクラスの雰囲気がよくなるか,アイディアをグループごとに話し合い, ソシオドラマで演じる。 小学校 中学校 高校 3グループに分ける。
1) アイディアをだして話し合う 20分
2) グループで演じて修正する。 30分→提出印刷 帳合い
3) 発表する。 35分 配 布学級集団の親和力や凝集力を高めて,一緒に行動し喜びや悲しみを分かち合える雰囲気をつくるために,どのようなことをすればよいか,考える。 14:25〜 まとめ ・ まとめをする。
Q1 学校の国際化ということが,おぼろげに見えてきたかどうか
2 外国人子女の気持ちに少し近付くことができたか
3 日本の学校文化を相対的に見ることができたか
4 楽しかったか講座をふりかえって,反省する。 演習案として,準備したものは以上であるが,この他,演習に使用するさまざまな道具立て(課題プリントなど)は,また別に用意した。
(2) 演習の実際
次に,演習の実際について,述べたい。演習計画の「1 ウォームアップ」〜「5 ノンヴァーバル・コミュニケーション」の部分−つまり「6 今日から日本の学校で」の前は,いずれも広い意味でのウォームアップにあたる部分である。
そこで, 「1」〜「6」までについては簡潔なスケッチで紹介し, 「6 今日から日本の学校で」「7 日本の学校に体験入学」については,ドラマにおけるキャストと監督との逐語録的な部分も含めて紹介したい。また,「8 学級づくり」は,時間的に不十分だったこともあり,簡単な紹介にとどめたい。
1) ウオームアツプ
ウォームアップとして用意したものは,「ストレッチング」と「ボール投げ」「アイコンタクト」「自己紹介」などである。
「ストレッチング」は,文字通りストレッチ体操で体を目覚めさせる。「ボール投げ」は,サイコドラマやカウンセリングの研修会などでよく行うものであるが,大きさも形も決めない一個のボールがあるつもりで,投げたり蹴ったりしながらストロークを送りあって気持ちをときほぐしていく方法である。
「アイコンタクト」は,サッカーのオフト監督の言葉にヒントを得て,今回ネーミングしたものであるが,内容はよく行われているものである。参加者が,椅子のサークルの中を自由に散歩しながら,眼があった人と立ち止まってあいさつを交わし自己紹介しあう。決まった時間の中で何人の人と話ができ,友達になれたか報告するものである。
最後に,椅子を丸くして集まり,自己紹介をしあう。かなり,打ち解けたせいか,講座参加の理由の他に「23歳,独身,恋人募集中」などの表現が出てきた。