研究紀要第98号 「環境教育講座の在り方を求めて」 -034/156page
学習活動・内容 時間 ・ 教師の指導と支援 :ロ 評価 3) それぞれの結果を発表し合い,それについて比較する。
・ 洗い方と排水の汚れの関係
・ 生物に対する影響 ・ 食器の汚れの落ち具合い・T2 一っ一っの実験結果の項目の検証ではなく,全体的な傾向からどのようなことが言えるか,生徒の発表の中から引き出すようにする。また,実験結果の比較から,汚れを拭き取ることで洗剤を使わなくても汚れが落ちることをとらえさせる。
ロ 汚れを拭き取ることの大切さをとらえることができたか。7. 実験の結果を基に,班ごとに最も適した洗い方を決め,残りの食器を洗う。 10 ・T2 油汚れのひどいものは標準使用濃度の洗剤液を使用してもよいが,その他の汚れについてはできるだけ洗剤の量を少なくすることを確認する。
ロ 実験結果を生かして,食器を洗っているか。8. 班ごとの生ごみの量を比較する。
5 ・T1 各班の生ごみの量を比較し,工夫次第で減らせることに気付かせ,賞賛することで実践への意欲を高める。 9. 本時のまとめをする。
・ 実習や実験を通して感じたこと
・ 自分たちにできる環境に対する配慮5 ・T1 目分たちにできる環境への配慮を考えさせることで,日常生活でも実践していこうという意欲を高める。
ロ 環境を守るために自分たちにできることが分かり日常生活でも実践していこうという意欲が高まったか。(5) 試行授業の結果と考察
1) 授業の状況から
ア 小学校では
エコ・クッキングは,じゃがいもの廃棄率を少なくするという観点から「じゃがいも料理」に取り組んだ。前時には,粉ふきいもを作っている。その時には,じゃがいもの廃棄率は平均14%であったが,本時は12%に減少し,実習で出た生ごみの量も前時の半分以下になった。生ごみを減らそうと意識して実習に取り組んだ成果と思われる。また,今回は班ごとの自由献立であり,マッシュポテトサラダやカレー妙め,粉ふきいもスペシャルなどができあがり楽しい試食会となった。
排水の汚れ度調査では,始めに水質調査の演示実験を行った。水で洗った場合と,汚れを拭き取ってから水洗いした場合で比較し,汚れを拭きとることの効果を確認してから,排水の採取にはいった。そのため,小学校の場合はすべて汚れを拭き取ってから,水で洗う方法と標準使用濃度及び高濃度の洗剤液で洗う方法の3通りで実施した。排水は,いずれも比較的きれいで,洗剤液の濁りが透明度の目安となった。CODの値も洗剤液の使用濃度に比例して大きくなったことから,児童は洗剤の使用が水を一層汚すことに気付くことができた。一方,排水に入れたヒメダカの観察は,児童に強いインパクトを与えた。特に,洗剤を多く使用した排水では5分前後でメダカに異常が現れ,洗剤の過剰使用による生物への影響を十分にとらえることができた。
実験後は,これらの結果を基に,すべての班が持参したクッキングペーパーで食器の汚れを拭き取って水洗いをしていた。最後に,教師から紙のごみで