研究紀要第98号 「環境教育講座の在り方を求めて」 -037/156page

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の人数の減少から各校種間での意欲の高まりを比較すると,小学校は100%,中学校は97%,高等学校は85%であった。

工 台所から出るごみや生活排水について,環境を悪くしないように考えて実践していること
自由記迷,複数回答
  (調査人数 小学校17人,中学校36人,高等学校41人)
実 践 内 容 小学校 中学校 高等学校
事前 事後 事前 事後 事前 事後
三角コーナーや排水口に水切り袋等を設置する 0 1 2 13 3 17
洗剤の使用量を少なくする 2 3 2 5 4 6
燃えるごみと燃疋ないごみの分別 1 0 0 0 9 9
再利用(空缶新聞紙生ごみ等) 7 7 5 4 8 3
ごみを減らす工夫(残菜の利用他) 0 0 4 3 0 8
その他(石けん利用,ごみ拾い等) 5 3 0 0 0 1
特 に な  し 3 5 12 9 18 8
無  回  答 1 1 0 1 2 2

 環境を考えて実践していることは,小学校では,事前・事後共に「再利用:空缶や新聞紙の廃品回収等」が最も多い。

 中学校では,事後は「三角コーナーや排水口に水切り袋等を設置する」が増えた。

 高等学校は,事前・事後共に中学校とほぼ同様な傾向であるが,異なることは「燃えるごみと燃えないごみの分別」が多いこと,事後で「ごみを減らす工夫:残菜の利用他」が増えたことである。これは,高等学校の所在地域がごみの分別収集に力を入れていることや,授業でのエコ・クッキング体験などが実践に結び付いたのではないかと思われる。

 実践内容を比較すると,小学校は,空缶や新聞紙の廃品回収など日常取り組みやすいもの,中・高等学校では,調理に直接関わる内容が多いことが分かった。また事後の実践への取り組み状況を比較すると,小・中・高等学校の順に64%,70%,74%であった。

 ここで,前述ウの 実践したいこと と, 実践していること を比べてみると,各校種共,意欲の高揚がそのまま実践には結び付いておらず,特に,年齢が低くなるほどその傾向が高いことが分かった。

3) 自己評価から

 児童・生徒の自己評価は次の通りである。

水をできるだけ汚さない方法

水をできるだけ汚さない方法

ごみをできるだけ出さない方法

ごみをできるだけ出さない方法

 調理や後片付けの時,ごみをできるだけ出さない方法や水をできるだけ汚さない方法については,小・中・高等学校共,それぞれほぼ全員が「わかった」「少しわかった」と答えている。また,それらの具体的記述内容からも,理解が十分に図れたものと思われる。

 これから,ごみを減らすことや水を汚さないことを考えて,生活しようと思いますか

これから,ごみを減らすことや水を汚さないことを考えて,生活しようと思いますか


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