研究紀要第98号 「環境教育講座の在り方を求めて」 -040/156page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

(2) 中学校の授業で使用したワークシート

「日常生活で出る家庭用排水を調べてみよう」    1年2組 氏名(T男)
1 ごみを出さない工夫をするために

 

・排水口にごみを流さないようにストッキングなどをかける。 ・土の中に生ごみをうめる ・パンのみみを油であげおやつんする。
2 排水をできるだけきれいな状態で流すための工夫

1) 排水の汚れの状態を調べるために

・パックテストによるCOD値 ・透明度 ・酸性かアルカリ性か中性か(PH) ・におい ・手触り など 

2)洗い方の違いによる,排水の汚れ度を調べよう

洗い方 COD 透 明 度 ヒメダカヘの影響 そ の 他
1) 水で洗う     (4班) 緑色20ppm 白くにごってる。 元気で泳いでいる。 食器の汚れはあまり落ちない。
2) 標準使用濃度の洗剤で洗う
  (1班)
緑色30ppm 白くにごっている。 (米のとぎ汁の色) 少しすぎると苦しそうな動きになった。 食器の汚れはきれいに落ちた。
3) 標準使用濃度の3倍濃度の洗剤で洗う  (6班) 緑色50ppm 白くにごっていて泡が多い。 不規則な動きが速まり,2分位でしずんでいった。 きれいに落ちて,つるつるだった。
4) 汚れをふきとった後,水で洗う (5班) 紫色 5ppm ほぼ透明。 入れた時と変わりなし。元気に泳いでる 汚れは落ちた。油っぽくない。
5) 汚れをふきとった後,標準使用濃度の洗剤で洗う
(2,3班)
緑色20ppm 上に泡がたまったが透明に近い。 しずんだり浮いたりくり返 して3分位で動きとまる。 きれいに落ちた。手ざわりよい。


3) 今回の授業を通して,感じたことや自分たちでできる環境への配慮を書いてみよう。

 八反田川にあまり魚がいない理由が分かった。いままで普通に流していた排水があれほど汚かったなんて今でも信じられません。こんな身近に環境問題があってびっくりした。よく分かったのは理科のおかげ,「生活に生かせる」と思えたのは家庭科のおかげのように思う。

(3) 小学校の授業で使用したワークシート

洗い方の違いによる,水の汚れ度を調べよう      6年1組 氏名(M子)

 

洗  い  方 CODによる変化 にごりかた ヒメダカの様子
1) 汚れをふきとってから水で洗う  変化がなくてピンク色のままだった
0ppm
とうめいですきとおっていた(きれいだった) ほとんど動きはかわらない。元気に泳いで いた。
2) 汚れをふきとってから標準使用濃度の洗剤で洗う うすむらさき色になった。
10ppm
少しあわがういていたが,水はすきとおっていた。 元気に泳いでいたが,だんだん下の方にしずんでいって泳いでいた。
3) 汚れをふきとってから3倍濃度の洗剤で洗う ピンクを通りこしてみどり色だった
20ppmと30ppm
白っぼく,あわがたくさんういていた。 すぐに変化があらわれた。不規則な動きを して苦しそうだったので,すぐひきあげた。

IV 研究の成果と今後の課題

1 研究の成果

 本研究は,学校における環境教育の推進と充実を図るためには,教員の環境教育に対する理念の理解と問題意識を高めることが急務であるという観点から,本センターの環境教育講座の在り方について研究したものである。

 その結果,講座は充実したものになり,研修者の大半は環境教育の理念の理解や技能の習得のみにとどまらず,今後学校の中で環境教育の推進役になって活動していこうとする意識を持つにいたり,目的を十分に達成できたと考える。

 また,理科と家庭科が連携して開発した教材は,試行授業により,児童生徒の環境保全に対する意識を高揚させるのに有効であることが分かった。特に二っの教科が連携することで,理科としては学習内容を生活に結びつけることができ,家庭科としては


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。