平成7年度 研究紀要 Vol.25 -168/170page
(分類基準F4-02) テーマ 福島県の小学生の学習に対する意識と行動
要旨
一県北地区の調査から一
本研究は、昨年度の中学生に対する調査研究に引き続き、「小学生の学習に対する意識と行動」を「学習一般」「国語」「算数」の3つの観点から調査し、分析と考察を加えたものである。これは、小学生の学習に対する現状と課題を明らかにし、福島県の児童生徒の「学力向上」を目指す学習指導の改善を図る上での基礎資料を得るために実施したものである。 その結果、小学校中・高学年での学習の重要性や質問することに消極的な児童の姿などの問題点が明らかになった。
(分類基準F4-01) テーマ 学力診断テスト開発に関する研究
要旨
本研究は、学習指導要領改訂による新しい学力観と、指導要録の改訂に基づく新しい評価のあり方に着目し、県内小・中学校児童生徒の学力の実態把握と、新しい学力観に立った学習指導の充実に役立つことを目的とし、2カ年にわたり取り組んだテスト開発のための研究である。 設問は、観点別に作成し、総合的に学力が診断できるよう考慮した。特に、児童生徒のよさや可能性につながる発展問題を3割程度配した。また、「関心・意欲・態度」も学力の一要素と考え、情意面の学力も診断できるよう工夫した。
(分類基準F9-01) テーマ 児童生徒の学校適応への指導援助の
要旨
在り方に関する研究
本研究は、学級の児童生徒全員を研究対象として、「個人と環境(特に学級の人問関係)との調整」という視点から、学級における好ましい人問関係づくりを目指して取り組んだものである。 自作の調査と学級担任の観察を基にして、児童生徒を《適応》《順応》《不適応》に分類し、《順応》の児童生徒に焦点を当て、構成的グループ・エンカウンターなどにより学校適応への指導援助の在り方を実践を通して追究した。
(分類基準F9-01) テーマ 適応指導教室における指導援助の
要旨
在り方に関する研究
本研究は、学校生活に適応できない児童生徒の問題の早期解決を図るべく、県教育委員会で策定した「学校適応サポートプラン」の一環として、県教育センター内に平成5年度より平成7年度の3年間、適応指導教室を開設し、「集団生活への適応指導の在り方」を探るため、実践的に取り組んだものである。 個別による指導援助、集団活動を通した指導援助、家庭及び学校との連携による総合的な指導援助は、大変有効であることが明らかになった。