研究紀要第102号 「福島県の小学生の学習に対する意識と行動」 -033/170page
い」としている児童は,10%程度と他教科と比較して少ない。
2.考察
近年,「理科ばなれ」が指摘される中,本調査からは「嫌い」とする児童は比較的少なく,逆に「好き」を選択している児童は50%前後である。
(2) 授業中の態度
1.調査結果
「授業中,一生懸命勉強していますか」(グラフ3)の問いについては,「いつもしている」は,各学年10%台で少ないが,「だいたいしている」と合わせると80%以上となり,小学校児童の意識としては概ね努力している姿がうかがえる。昨年度実施の「中学生に対する調査一では,60%程度であった。
次に「授業中,先生に聞きたいと思ったか」(グラフ4)の問いの結果では,各学年で「たくさんある」は7%程度と低い。「ときどきある」と合わせても57%程度である。また,実際に質問している児童については,グラフ5で見るように,さらに低くなり各学年30%程度である。
○ 成績別に見た特微ある項目
授業中の態度3項目について,それぞれ成績別に見たものである。
授業中一生懸命勉強を「いつもしている」は上位児では18.2%で,下位になるにしたがってその割合は低くなっている。「だいたいしている」と合わせると,上位児が91.5%,中位児が84.1%,下位児が60.0%となる。下位児においても60%の児童が前向きに授業に取り組んでいると自分を評価している。
グラフ7
授業中,先生に聞きたいと思った児童は,「たくさんある」と「ときどきある」を含わせた場合,上位児で65.9%,中位児で55.6%,下位児で46.0%である。下位児になるにつれ下がっている。しかし,実際に質問している児童の割合は,グラフ8のように「たくさんしている」「ときどきしている」を合わせ