研究紀要第102号 「福島県の小学生の学習に対する意識と行動」 -034/170page
て,上位児は45.4%,中位児は29.8%,下位児は20.0%にまでそれぞれ低下している。「先生に聞きたい」という児童の意識を吸い上げる必要がある。
(3) 家庭学習の様子
1.調査結果
次のグラフは,宿題への取り組みの実態と白主的な家庭学習の実態を調査したものである。
2.考察
「宿題があるとき,必ずしていますか」(グラフ9)の問いについては,「必ずしている」「だいたいしている」を合わせると,4,5年では90%を超えるが,6年については84.1%とやや下がっている。
次に「宿題の他に勉強をしていますか一の問いについては,グラフ1Oから分かるように6年で「必ずしている」と答えている児童が21.4%と4,5年より多い。「していない」という答えは6年が4,5年より少ない結果となっている。
さらに,「宿題以外で力を入れている教科」(3教科まで選択)をたずねると,次のようになる。
各学年とも国語,算数に取リ組んでいる児童が多い。3学年平均すると,国語では66.8%,算数では61.2%になる。祉会や理科では,学年が進むにつれて力を入れている児童が増えている。特に,社会の場合,5年で21.7%であったものが,6年で41.4%とほぼ倍増している。
次のグラフは,家庭学習において「一番力を入れている教科」をたずねた結果である。
4年,5年では,国語と算数にそれぞれ30%以上の児童が力を入れているが,6年では国語が減り,算数に力を入れている児童が最も多くなる。また,社会や理科に力を入れている児童が増えてくる。