研究紀要第102号 「福島県の小学生の学習に対する意識と行動」 -041/170page
※ これらのグラフは,「好き」「嫌い」と回答したそれぞれの児童の総数を母集団としている。なお,「好き」の中には,「好き」「どちらかといえば好き」が含まれており,「嫌い」の中には,「嫌い」「どちらかといえば嫌い」が含まれている。
2.考察
国語が好きになった時期は,1年が最も多く,次いで3年が多い。また嫌いになった時期は3年が最も多く,次いで4年が多い。また,各学年の「好きになった時期」として回答した率と「嫌いになった時期」として回答した率を比べると,特に3年以後は嫌いになった時期として選択した率が高くなっている。
これらから,国語の学習にとって重要な時期として,中学年に注目する必要があると思われる。
《好き(嫌い)になった理由》
1.調査結果(自由記述による回答)
○「好きになった理由」として,多くあげられたもの(4〜6年)
・漢字(約28%)
・物語(約24%)
・作文(約15%)
※数値(%)は,あげられた項目の総数を「好きです」「どちらかといえぱ好きです」と回答した総人数で割り,百分率で表したものである。
○「嫌いになった理由」として,多くあげられたもの(4〜6年)
・漢字(約42%)
・作文(約15%)
・むずかしい(約10%)
※数値(%)は,あげられた項目の総数を「嫌いです」「どちらかといえば嫌いです」と回答した総人数で割リ,百分率で表したものである。
2.考察
国語が好きになった理由として多くあげられたものは,「漢字」「物語」「作文」である。また,嫌いになった理由として多くあげられたものは,「漢字」「作文」「むずかしい」であり,特に「漢字」は40%以上を占めている。
この結果を見ると,「漢字」と「作文」は好きになった理由,嫌いになった理由のどちらにもあがっており,国語の指導をしていく上で,今後これらのことを踏まえた指導の工夫が望まれる。
(3)国語における好きでない(苦手な)学習
1.調査結果
ここでは,「好き嫌いの理由」と別に,選択肢をあげて,児童が「好きでない(苦手)」と感じている国語の学習について調査した。その結果が次のグラフである。