研究紀要第102号 「福島県の小学生の学習に対する意識と行動」 -043/170page
「学級の友達から,ほめてもらった」を肯定的な回答で見ると37.3%,「先生にほめられた」は44.4%であり,どちらも半数に達していない。一方,友達からほめられたことが「なかった」と感じている児童は21.3%,先生からほめられたことが「なかった」と感じている児童も15.6%いることが分かる。この数値は決して少ないとは言えないと思われる。国語の学習においても,教師や学級の友達の称賛が,全ての児童の心に届くような指導の在り方を考えていくことが大切である。
この項目では,上・中・下位児の差が最も顕著である。上位児で肯定的な回答をした児童は90%を超し,中位児は約80%であるが,下位児では50%程度となっている。下位児にとって,学習の成就感を味わえるような指導の工夫が,今後望まれる。
○成績別に見た特徴ある項目
次のグラフは「よく分かった(うまくできた)」について,成績別に見たものである。
(5) 理解(物語):物語を学習しているときの取り組み方
1.調査結果
2.考察
グラフ12の項目を,「よくある」「ときどきある」を合わせた肯定的な回答で見ると,「すらすら音読できるまで練習する」「分からない漢字やことばを進ん