研究紀要第102号 「福島県の小学生の学習に対する意識と行動」 -054/170page

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(7)算数の学び方に対する好き嫌い
 1.調査結果

グラフ19
グラフ19

2.考察
 「とても好き」「どちらかといえば好き」をあわせた肯定的な回答は,質問項目全てにおいて55%以上である。
 とりわけ「ものを使って考えてみる」の項目の肯定的な回答は,75.4%と高く,さらに,「とても好き」と答えた児童が,全体で33.1%である。学習活動の中に,ものを使って考えさせる場を工夫することが有効であるといえよう。 質問項目の「今までに習ったことを手がかりにする」「答えがどのくらいになるか予想する」「いろいろな解き方を考えてみる」「それぞれの解き方のよさを考えてみる」などの項目が,肯定的に受け止められている。このことは,問題解決的な学習が,児童にとって,好意的に受け止められていると考えてよいであろう。


○ 学年別,成績別に見た特徴ある項目
 次のグラフは,「授業中,ものを使って考えてみること。」の問いにおける学年別,成績別に見たものである。

グラフ20
グラフ20

 「とても好き」「どちらかといえば好き」を合わせると,4年の上位児が88.9%,5年の上位児が91.1%,6年の上位児が78.0%である。6年が4・5年と比べると約10ポイント下回るものの,上位児ほどものを使って考えることが,好きであり,わかりやすいと感じている。
 いずれの学年においても,下位児の肯定的な回答は,低くなっている。ものを使って考える意義をしっかりとおさえた指導が望まれる。


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