研究紀要第103号 「児童生徒の学校適応への指導援助の在り方に関する研究」 -059/170page
個性を生かして活動しようとする生徒。
4 研究の見通し
学級生活の場において、構成的グループ・エンカウンターなどを通して、児童生徒一人一人が、学級内の対人関係の拡大・改善を図るとともに、互いのよさや違いを認め合える指導援助をしていけば、本研究で目指す児童生徒像に近づくであろう。
5 研究計画
[第1年次]
(1) 平成7〜8年度の研究計画づくり
1.これまでの研究の成果と課題の確認
2.2年間の研究の方向づけ
(2) 指導援助の在り方についての研究
(3) 研究協力員体制づくり
1.小学校・中学校・高等学校各2学級の選定
2.協力員との打ち合わせ
(4)協力学校での実践
1.アンケート調査や担任の観察から、学校の児童生徒を《順応》など3つにグルーピング
2.自己理解や他者理解を深める構成的グループ・エンカウンターなどの実践
(5) 1年次の研究のまとめ
[第2年次]
(1) 第1年次の成果と課題の確認
(2) 指導援助の在り方の再検討
(3) 研究協力員体制づくり(第1年次と同じ)
(4) 協力学級での実践
1.他者受容や他者とのかかわりを深める構成的グループ・エンカウンターなどの実践
2.《順応》の児童生徒を中心にした変容
(5) 2年間の研究のまとめ
III 研究内容
1 指導援助の在り方を探る調査研究について
まず、指導援助の在り方を探るために、学級生活のアンケートによって、児童生徒の実態をとらえることにした。(資料1)
なお、(資料1)は、小学校の例だが、中学校・高等学校も表現が異なるだけで、内容は同じである。
なお、アンケートの調査項目は、以下のとおりである。
ア 適応を探る項目(1.〜5.)
イ 順応を探る項目(6.と7.)
ウ 好ましい人間関係をみる項目(8.と9.)
本年度の研究で目指す好ましい人間関係を、この項目で質問した。
エ 互いのよさや違いを認め合えるかをみる項目(10.と11.)
次年度の研究で目指す、児童生徒が互いのよさや違いを認め合えるかを、この項目で質問した。
以上の調査判定は、評定尺度の左側から、4点・