平成7年度 研究紀要 Vol.25 個人研究3 -121/170page

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(7) 指導計画(8時間)その2
(7) 指導計画(8時間)その2

(8)イオンのモデル形成における学習の展開
段階 学習内容・活動 指導上の留意点
モデル化 『塩化銅の電気分解のモデル化』
・個人ごとのモデルを完成させる
・グループごとに話し合いTPシートにまとめる
・各班毎に発表し,質疑応答しながらお互いに考えを深める
【視点1,2】
・前時にワークシートを配付する
【工夫3】
・1つの考えにしぼらずに発表させる
モデルの修正その1 ○イオンの定義
・イオンという概念の説明聞く
・電気分解においてイオンモデルを導入し,モデルを修正する。

【学習ソフトウェアの活用】
・生徒の発想をモデルに生かす
【視点3】
・ワークシートに,重ねて記入させる。
【工夫3】
【視点4】
モデルの修正その2 ○ファラデー説とアレニウウス説
・自分たちのモデルと比較検討しながら,より優れたモデルを考える
・硫酸銅水溶液に塩化バリウムを加えると白い沈殿(硫酸バリウム)ができることをイオンで説明する。
・水溶液のようすについてアレニウスの電離説の考え方を導入してモデルを修正する。

【学習ソフトウェアの活用】
・生徒たちの考えも2つの似た考えになることから意欲を持たせる
・2年生での学習内容を思い出させ演示実験を行う
・モデルは,前のワークシートに重ねて書かせる
【工夫3】
【視点4】
モデルの完成 ○塩化銅水溶液の電気分解モデルの完成
○塩酸の電気分解の予想とモデルによる説明
【シミュレーションソフトの活用】
○電解質と電離式
・TPシートで確認する
・演示実験を行う
【視点4】

(9)コンピュータの配置
 このような間題解決型の学習においては,コンピュータは一人に1台は必要はない。理科室のコーナーに数台,あるいはグループに1台あればよい。
 個に応じた活用はもちろん大切であるが,グループでの話し合い活動を支援するツールとしての活用を重視したい。
 また,教師用(演示用)として大きなディスプレイがあれば全体で説明・確認などができ,さらに有効な活用ができる。

  2 授業改善とコンピュータの活用
(1) 新しい学力観と知的構成主義

 現行の学習指導要領におけるいわゆる新しい学力観とは「自ら学ぷ意欲と思考力・判断力・表現力などの育成を学力の基本とする学力観」ととらえることができる。このような学力観に支えられた学力は,「興味・関心を持って,主体的に学習に取り組み理解し獲得した力」であり、それを育てるためには,その学習内容に対する既習事項をふまえ,諸能力をはたらかせて新しい体験や学習から得られた知識・理解等(知的構成物)を自分の頭の中に再構成していけるような学習活動の展開が望まれる。
 そのような授業は,生徒は自分の考えを構成しやすい学習環境の中で,自分で,自分の頭の中で,考


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