平成7年度 研究紀要 Vol.25 個人研究4 -130/170page

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4.《自分の思いや考えをどうしていますか》(%)
4.《自分の思いや考えをどうしていますか》(%)

 積極的に発表しようとがんばっている子どもが多い。発表に対する意欲はあるが,自分の思いや考えに自信をもてないことや友だちの前で発表することが恥ずかしいことなどから,消極的になっている子どももいると考えられる。自信を持って発表できるよう子ども一人一人に応じた指導援助を工夫していくことが必要である。また,発表を受け止める学級の雰囲気作りも大切である。
 以上のような子どもの実態から,次の3点が課題として考えられる。
○ 生活科の指導過程の中に、自己表現活動の機会や場を意図的に位置づける必要があること

○ 自己表現活動を通して、友だちとの交流を広げたり深めたりするための指導援助を工夫していく必要があること

○ 子ども一人一人の特性に応じた自己表現活動の具体的な指導援助の手だてを工夫していく必要があること

 これらの課題を踏まえて,生活科における自己表現活動の指導援助の構想を次のように立てた。

3 生活科における自己表現活動の指導援助の進め方
(1) 活動過程の中に自己表現活動の機会や場を意図的に位置付ける。
 生活科では,具体的な活動や体験を通して発見したことや気づいたことを,自分らしさを発揮して表現できる機会や場を十分に保障していくことが大切である。
 また、自分らしさを表現できるだけでなく,一緒に遊んだり,行動したり,相談したりするなど子ども同士がお互いに友だちのよさを分かり合えるような活動の場を設定していくことが必要である。
 そこで,生活科の活動過程の中に,[資料一2]に示したような4つの表現活動をひとまとまりの連続する表現活動として位置付けた学習活動を展開し,各段階に応じた指導援助を行う。
[資料―2]生活科における自己表現活動の流れ
第1段階・・・・『自分の思いや考えを素直に表す』
          ↓
第2段階・・・・『自分の思いや考えを深める』
          ↓
第3段階・・・・『友だちとのかかわりをもつ』
          ↓
第4段階・・・・『友だちとのかかわりを深める』
○  自分の思いや考えを素直に表す とは
 対象や教材に対して自分が思っていることや考えていることを素直に表現すること
○  自分の思いや考えを深める とは
 素直に表現したものを自分が納得できるように練り直したり、作り直したりすること
○  友だちとのかかわりをもつ とは
 自分の思いや考えを様々な方法で表現し、それを友だちが受け止めること
○  友だちとのかかわりを深める とは
 友だち同士お互いの表現内容や表現行為について、交流を通して、認め合い、励まし合うこと
(2) 子ども一人一人がそれぞれの特性を生かしながら自己表現し,それを友だちが受け止め,認め合い,励まし合えるよう,生徒指導・教育相談の機能を活動過程の中に生かす工夫をする。
 1.学習指導案の中に具体的な指導援助の手だて


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