平成7年度 研究紀要 Vol.25 個人研究4 -133/170page

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○ 教室には,子どもたちが持ち寄ったダンボール箱が積み重ねられてあり,子どものバスごっこをしたいという活動意欲は高まっていた。
 2. 第2段階『自分の思いや考えを深める』
○ ほとんどの子どもが,すぐバス作りを始めた。ダンボールカッターに大変興味をもち,それを使ってダンボールを切ってみたいという願いが強かつたので, その思いを満足させるまで見守っていた 。しばらくダンボールを切る感覚を楽しんだ後,グループの中で作りたい物を分担して思い思いの物を作っていた。
○ ダンボールが硬くて大きく,自分が考えた形に作ることができずに 困っていた子どもには、どうすればよいかを一緒に考えたり、作り直しを手伝ったりした
○ ほとんどの児童が作りたい物の構想がまとまっている様子で,進んで活動していた。 一人一人のがんばりをほめ、活動を見守った
 3. 第3段階『友だちとのかかわりをもつ』
○ 自分の思ったように作業が進まなかったり,作品ができなかったりする子どもの姿が見られるようになった。 グループの友だちに声をかけ、協力してもらったり、うまく進んでいる友だちの作品を見にいくように促したりした 。失敗しながらも何度も作り直しをしている子どもには「 えらい、がんばってるね。」と声をかけ、そのがんばりをみんなにも紹介し、認めた
◇自信のないY男の様子
「これ,変だもん…。」と,作りかけのタイヤを隠して作っていた。「 このタイヤいいね。バスにはタイヤがなくちゃね。Y君だけだよ、タイヤに気づいているの。すごい。」と声をかけたら 、にこっとしたが、それでも恥ずかしそうにタイヤ作りをしていた。普段自信のないY男だが,他の誰も作らないタイヤが完成して満足そうだった。
◇友だちとの交流がもてないE子の様子
 一人でバスの飾り付け作りに熱中して取り組んでいた。グループの友だちには全然関心がなく,自分勝手に作業を進めている様子なので,「 その飾りきれいね。どうやって作ったの、みんなにも教えて 。」と声をかけたら,同じグループの友だちも近づいてきた。 E子にその飾りの作り方を教えてもらうよう促したら ,みんなで楽しそうにその飾りを作り,バスに貼っていた。
 4. 第4段階『友だちとのかかわりを深める』
○ 「今日はここまでにしようね。」と全体に声をかけたが,まだ続けたい様子であった。「 どんなバスができたかな、他のグループを見にいこう。」という投げかけで ,今まで自分たちのグループの作品にしか目がいかなかった子どもも,それぞれ行きたいところに行き,お互いの作品を見せ合っていた。「うわあ,かっこいい。」「Sちゃん,上手だね。」など,気づいたこと,感じたこと,感心したことを友だち同士話し合っていた。あまり注目されない子どもの作品を 意図的に取り上げ ,苦労したことや工夫したことを発表させて,みんなに その子どものよさに気づかせるようにした

 5 授業実践の結果と考察
(1)自己評価カードの結果から
(児童数20名)

[資料―7]<友だちとなかよく勉強できましたか>
画像2 画像の上に画像タイトルが有る場合

[資料―8]<自分が思ったこと、考えたこと、したいことを友だちや先生に伝えることができましたか>
[資料―8]<自分が思ったこと、考えたこと、したいことを友だちや先生に伝えることができましたか>


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