平成7年度 研究紀要 Vol.25 個人研究5 -143/170page

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業の導入に大変有効であった。
3拍子の穴埋めゲームは,全員の生徒が簡単にマスターすることができた。また次のゲームは「いったいこれは何拍子のリズムか?」の発問に,即座に「5拍子」と答えるなど,音楽的レベルの高さもうかがわせた。
 また,リズムカードは全部で19種類を用意したが,手拍子の音量やリズムの正しい捉え方の指示に対して的確に反応し,3回でカードのとおりに打つことができた。読譜力もかなり高いと思われる。
 さらに,東南アジアの民族音楽の特徴である「インターロッキング」も正しいリズムで表現し,その特徴を捉えることができた。
 「パターンミュージック」の即興的表現1での各班の子供IIIのパートが表現したリズムは,以下の楽譜のとおりであった。

楽譜

 全ての班で,リズムカードの学習を応用した「即興的表現」をすることができた。特に1班2班は,比較的複雑なシンコペーションのリズムを使って表現し,そのリズムが浮き上がるように工夫した演奏であった。しかし,曲の始め方,終わり方を工夫したグループとそうでないグループがあり,曲のまとまりに多少の差が出たようである。
 2.[第2時]
 「パターンミュージック」の即興的表現2では,演奏方法の説明の後,約15分間の練習時間を与え,その後まとめとして演奏発表を行った。
 15分問の練習は,班内で協力しながら一人一人のアイディアを出し合って「創作」(音楽づくり)を行っていた。自分のリズムを決められずに悩む生徒,なかなかテンポが定まらない班,スムーズに練習している班など様々であったが,全体としてとても楽しく,意欲的に活動しとても活気があった。
 まとめの演奏発表も,音量のバランスが悪かったり,終わり方を決められなかった班があったが,ほぼ満足できるアンサンブルができたと感じている。
 以下は,各班の「即興的表現」を教師が観点別に評価したものである。
評価の観点 1班 2班 3班 4班 5班 6班
アイディア
テンポの維持
音量のバランス
曲の表情
始まり方
終わり方
インターロッキング
◎大変よい○よい△やや不満
 演奏発表後に,VTRによるカリンガ族の「トガトン」の演奏場面の鑑賞を行った。実際の「民族音楽」の演奏から,その音楽の作りや音の響きを感じ取ることを目的としたものである。
 実際の体験の後での鑑賞であるために,生徒たちの目や耳は,その音色の演奏技術,演奏方法などの,音楽そのものに集中していたことが以下の感想から読みとることができる。
 「全員違ったリズムを叩いているのに,一つのリズムを叩いているように聴こえた。」「それぞれが違ったリズムを打ち,とてもきれいなハーモニーを作り上げていた。」「トガトンを少しななめに叩いたり,上の部分を押さえて叩いていた。」
 続いて,若者の人気グループ「EASTEND×YURI」のラップミュージック「DAYONE」の鑑賞を行った。この音楽は「パターンミュージック」を伴奏として,言葉を即興的に喋る「ラップ」と言わ


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