小問 |
解 答 分 類 |
解答率(%) |
分 析 |
3 |
勤(正答) |
51.9 |
小問3,4は同訓異字の使い分けができるかどうかを問う問題で,3が小学校,4が中学校で学習した漢字である。正答率は3が51.9%で,4が7.3%であった。
小問3では,正答の「勤」に対し,「同訓異字」(「務」と「努」)の誤答が35.3%あった。小問4では,正答「揚」に対し,「同訓異字」(「挙」と「上」)の誤答が63.5%あった。両問の誤答とも,同訓異字の文脈における使い分けができていない。
また,
や
のように「字形が不正確」な誤答が小問3では4.9%,小問4では1.8%あった。書き取り練習の不足が考えられる。
さらに,小問4では「その他」の中で「掲」という誤答が全体の1.6%あった。「掲揚」という熟語からの誤答であると推測されるが,「かかげる」という訓読みが十分身に付いていないことの表れである。 |
同訓異字 |
35.3 |
字形が不正確 |
4.9 |
その他 |
3.0 |
無解答 |
4.9 |
4 |
揚(正答) |
7.3 |
同訓異字 |
63.5 |
字形が不正確 |
1.8 |
その他 |
14.6 |
無解答 |
12.8 |
5 |
縦(正答) |
64.6 |
小問5,6は,訓読みで,字形が紛らわしい漢字の書き分けができるかどうかを問う問題で,5が小学校,6が中学校で学習した漢字である。正答率は5が64.6%で,6が40.3%であった。
小問5では正答の「縦」に対し,「部首が異なる字」(従)が4.9%あった。また,小問6では正答の「隠」に対し,「部首が異なる字」(穏)が2.4%あった。「部首の異なる字」の書き分けができていないための誤答は少ない。
しかし,小問5,6では
や
等のように「字形が不正確」である誤答が,5では5.5%,6では12.2%あり,「部首が異なる字」の誤答より多い。字形が似ている複数の漢字と混乱していると考えられる。さらに,「無解答」が22.6%,39.0%と比較的高い値を示している。 |
字形が不正確 |
5.5 |
部首が異なる字 |
4.9 |
その他 |
2.4 |
無解答 |
22.6 |
6 |
隠(正答) |
40.3 |
字形が不正確 |
12.2 |
部首が異なる字 |
2.4 |
その他 |
6.1 |
無解答 |
39.0 |
7 |
価値(正答) |
76.5 |
小問7,8は日常的に用いる漢字のうち,音の読みが比較的単純な漢字が書けるかどうかを問う問題で,7が小学校,8が中学校で学習した漢字である。正答率は7が76.5%で,8が61.6%である。大問1の7,8と比べて正答率が下がっている。
小問7では,「その他」の中で,「値」に「置」や「地」という同音の字をあてる誤答が全体の7.1%あった。
小問8では
や
等のように「字形が不正確」なものが11.0%あり,小問6に次いで高い値を示している。
「無解答」を大問1と比べると,大問1の小問7,8ではともに0%であったのに比べ,大問2の小問7,8では9.8%,21.3%と高くなっている。特に小問8の「遅刻」は生徒の日常生活の中でよく使われる漢字であるにもかかわらず,書くことについては定着の度合いが低い。 |
字形が不正確 |
2.4 |
その他 |
11.3 |
無解答 |
9.8 |
8 |
遅刻(正答) |
61.6 |
字形が不正確 |
11.0 |
その他 |
6.1 |
無解答 |
21.3 |