研究紀要第105号 「学力向上に関する調査研究」 -013/175page

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「漢字の学習」等の教材の中でまとめて学習した漢字であり,「表現」や「理解」領域の教材の中で学習したものではない。これはNRTの時も同じ傾向であった。

以上のことから,「漢字の書き」については,以下のような指導が大切と考える。

 授業の中に,その教材で学習する漢字を中心に,漢字を指導する場を意図的に設ける。その中で,字形を正確に覚えられるように,筆順を含めた丁寧な指導を行う。特に,「部首が異なる漢字」や「字形を間違いやすい漢字」については例を示して指導の徹底を図る。さらに,毎時間ごとの簡単な豆テストや,単元終了時の確認のための定着テストを実施する等,繰り返し練習する機会を設け,定着を図るよう工夫する。また,日常よく耳にし,使用する漢字については,なるべく漢字を使って書かせる指導を行う。

 「同音異義語」「同訓異字」については,意味や具体的な用法を辞書を活用させるなどして確認させ,違いを整理して指導するとともに,機会あるごとに例を提示する等,「同音異義語」「同訓異字」に対しての意識を高めるよう工夫する。

 漢字の「書き」は生徒の書いた文章により定着の確認ができる。普段の授業の中では,ノート点検の時に,一人ひとりに朱を入れるなど,きめの細かい評価・確認を行い,漢字の「書き」の指導を重視する。

 「漢字の練習」や「漢字の学習」等の教材の中でまとめて学習した漢字については,繰り返し学習する機会をつくったり,新聞等を利用するなど,言語と生活体験とを密にする工夫を行う。

4 中学校数学 2年

(1) NRTの結果(平成7年調査)

大 領 域 全県通過率(%) 全国比 中 領 域 全県通過率(%) 全国比
1 数と式 44.6 97 1−1 文字式の四則計算 64.4 103
1−2 数量関係の文字式での表現と活用 36.0 95
1−3 不等式の意味とその利用 32.1 92
1−4 連立1次方程式とその利用 35.1 92
2 図  形 55.3 87 2−5 平行線の性質や三角形の合同など 70.1 89
2−6 図形の相似 37.6 85
3 数量関係 29.7 83 3−7 数の表現方法と適切な使用 36.1 86
3−8 1次関数 29.5 81
3−9 資料を集め整理し傾向を知ること 29.0 88

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