研究紀要第107号 「基礎学力向上のための情意面の活性化」 -035/175page
(3) 調査3「事前テスト」,「事後テスト」
授業実践の前後の,知識・理解,技能の程度をみるために行った。特に事後テストについては科学的思考ができるかどうかを確かめるテスト問題を作成して実施した。
(4) 調査4「児童・生徒の感想」「授業担当教師の感想」
情意面を活性化する方策を盛り込んだ授業の進め方について,児童・生徒及び教師の感想を記述してもらった。
(5) データの処理
上記調査資料をもとに,下記の1.〜4.について各実践で調べた。4.については個々の実践で独自の調査も行った。
1. 教師に対する支援要求の傾向 ( 調査1 ) 2. 関心,意欲の程度及びそれらと事後テスト成績との関係 ( 調査2,調査3 ) 3. 思考の程度及びそれと事後テスト成績との関係 ( 調査2,調査3 ) 4. 情意面を活性化する方策の効果 ( 調査2,調査3,調査4 ) データを数量化し,二つの量の間の相関をみる場合は,相関係数r(ガンマ)を求め,以下によって判断した。
0 ≦r<0.2・・・・・ほとんど相関がない 0.2≦r<0.4・・・・・やや相関がある 0.4≦r<0.7・・・・・かなり相関がある 0.7≦r≦ 1・・・・・強い相関がある 3 科学的思考をみるテスト問題の作成
科学的思考の程度をみるためのテスト問題を作成し実施した。出題に当たっては,事実関係,相互関係,因果関係,総合関係の主にどの段階を把握する力をみる問題なのか,出題の意図を明確にし,指導につながるものとした。以下に示すのは, 実践1 ,小学校理科5年「もののとけかた」で作成した問題の一部である。