研究紀要第107号 「基礎学力向上のための情意面の活性化」 -037/175page
水にとけたものがどうなったか,虫めがねを使って観察しているところ(2) 自己評価カードの効果
図は,自己評価カード活用の効果(項目4)と関心,意欲との関係を示したもので,両者の間にはやや相関がみられた。
(3) 関心,意欲とテスト成績との関係
この単元の学習についての児童の関心,意欲は一般に高かった。また,関心,意欲の自己評価と事後テスト成績との間には,相関係数0.50と,かなりの相関があることがわかった。
(4) 思考とテスト成績との関係
思考についての自己評価とテスト成績との間の相関も相関係数0.45で高く,よく考えたと答えている児童ほどテスト成績もよかったことがわかった。
4 まとめ
(1) 実験を試行させながら課題を見つけさせたこと,小さな疑問を大切にして授業を進めたこと,自己評価を継続して行わせたことは,学習への関心,意欲を持続させ,思考活動を活発にした。
(2) 関心,意欲を持続させ,思考活動を活発にすることが成績向上につながった。
実践2 [ 中学校 理 科 ]
1 対象・単元・期間
○対象 1年1組 男子20名 女子19名 計39名
○単元 第2分野「地球と太陽系」
○期間 平成8年10月〜11月
2 情意面を活性化する具体的方策の実践
感覚的にとらえることが難しい天体事象の学習で下図のような教材を作り,それらを活用することで関心,意欲を持続させ,思考を促すことにした。
1. 月の満ち欠けと月,太陽,地球の位置関係がわかる教材