研究紀要第107号 「基礎学力向上のための情意面の活性化」 -040/175page
(自分で課題を設定し,課題を解決させるため,自分がかきたい円をプリントにかき,その円の命令は何かを考えさせる。そして,実際に命令を実行し確認することで,知識・理解,技能を確かなものとする。)
4 思考をみる問題
次に示すのは,第3段階の学習が終わった後で実施したテスト問題の一部である。
5 結果と考察
(1) 題材に対する生徒の評価
信号機の点滅というプログラミングの題材についての感想を生徒に記述させた。それによれば,「とても楽しい。模型にも命令が届いているんだなあと思った」「少し難しかったけど,わかったのでうれしい」など,生徒33名全員が,信号機模型を点滅させるプログラミング学習に関心を示した。題材に日常生活にかかわりの深いものを選ぶことで,生徒の興味・関心を持続させることができた。
(2) 三角パネルに対する生徒の評価
三角パネル使用の効果を生徒の感想及び自己評価によって調べた。その結果,生徒33名中31名が,角パネルを使うと安心して学習でき,自分の学習に役立っていると答えた。次の図は,三角パネルに対する生徒の評価(4項目についての4段階評価の平均)と関心,意欲(調査2の項目1〜8の平均)との関係を示す。
両者にはかなりの相関がみられた。三角パネルを活用して行った支援が,学習に対する生徒の関心,意欲を持続させるのに役立っていることがわかった。
(3) プリント学習の効果
プリントを使った学習の効果について,下記の4項目について, 4〜1 の4段階で自己評価させた。
(1) プリントを中心にした学習は,学習を進めやすいですか。 (2) プリントを使った学習で,以前よりもよく考えるようになったと思いますか。 (3) プリントを中心した学習の方法で,安心して学習を進めることができましたか。 (4) プリントを中心に学習を進める方法は,あなたが学習をする上で役に立っていますか。 その結果(4項目の評価の平均)と,関心,意欲との関係,事後テスト成績との関係をそれぞれ調べた。
1. プリント学習に対する生徒の評価と関心,意欲との関係