研究紀要第110号 「学校の活性化を目指す教員研修 第2年次」 -011/166page

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『学校の活性化を目指す教員研修』(第2年次)

ー研修の現状と具体的な取り組みの実態調査を通してー

教 育 経 営 部

本研究は,教員の資質・能力の向上のための「教員研修の在り方」についての視点を探り,「教員研修の野簿ましい姿」を追求しようとするものである。

そのために,まず,各学校で教員研修の取り組みとその課題及び工夫についての実態を把握し,教員研修に関わる問題点を洗い出すと共に,課題を明らかにし,教員研修のあり方について提案していこうとするものである。

1 研究の趣旨

登校拒否,いじめの問題をはじめとして,―人―人に応じた多様な教育の展開,国際化,情報化など社会の変化に対応した教育の問題,さらには,児童生徒の減少,教員の急激な若返りの問題など,今日の学校教育は,複雑多岐にわたる課題の解決を迫られている。従って,日々児童生徒の指導に当たる教員―人―人も,今日的な教育課題を踏まえた研修に積極的に取り組んでいくことが望まれる。

そのような中,教育改革が進められ,第15期中央教育審議会が「21世紀を展望した我が国の教育の在り方にっいて」の第l次答申を発表した。

特に, 「第二部第―章『これからの学校教育の在り方』(2)新しい学校教育の実現のための条件整備等」の中で, 「教員の資質・能カの向上を図ること」及び「教員の意識改革を図ること」が強く求められている。

しかし,各学校では,教員の年齢構成の若返り問題,仕事の多忙化,学校週五日制月2回実施に伴う授業時数の確保,基礎学方向上の問題等,多くの教育課題を抱え,児童生徒も教師もゆとりのない中で生活を送っているのが現状である。

そのような状況の中で,心身ともに健やかで,思いやりのある,しかも基礎学カが身に付いた児童生徒を育成することは大変困難なことであるが,教員の奮起によって研修を積むことが課題解決の大きな鍵となると思われる。

―人―人の教員が研修意欲に燃え,お互いが切蹉琢磨して資質・能カの向上に努めれば,学校は活性化し,目指す目標の達成につながることになると考える。

教員の資質・能カの向上を図るためには,現在,各学校では「教員研修」にどのように取り組み,どのような課題を抱え,どのようなエ夫をしているかを調査し,学校の活性化を目指した教員研修の在り方について模索していかなければならない。

そこで,次のような研究のねらいを設定した。

[何のために]

子どもたちに「生きるカ」を育てることを基本とするこれからの学校教育の実現を展望するとき, 「授業を変える」ことは特に重要な課題であり,その解決は,教員研修の改善・充実ぬ


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