研究紀要第111号 「福島県の児童生徒の学力の到達状況に関する研究」 -053/166page

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意味や日本語との発音等のしくみの違いなどを意識させ,学習指導要領に述べられている「発音,語のアクセント,文の音調,文の区切り,文の強勢」を正確に身に付けさせる必要がある。

3)指導の要点

ア 生徒が表現内容を意識して練習する方法をエ 夫しよう

コミュニケーション能カの育成を図るためには,自分が何を言おうとしているのかという表現内容を意識させた練習が必要になる。その際,視聴覚機器の活用や,ぺア学習の工夫などが大切であり,次のような例が考えられる。

・VTRで2人の対話の映像を流し,それに
 合わせて英語で話せるようにペアで練習させ,
 最後に,映像に合わせて発表させる。内容を
 意識して練習させることによって,場面と内
 容と表現が結びつき,話す力の育成につながる。

・対話教材を一人語りにして発表させる。ー
 人が「話し手」,他方は完全に「聞き手」ではなく,
 聞き手を意識した「語りかけ」であることに
 注意させる。SpeechやShowアンドTellに発展
 させることができる。

イ インタラクションを活用しよう

クラスルームイングリッシュやスモールトークを通して,生徒に,英語が通じることを実感させたい。教師や友達の英語を聞いて理解したり,自分の言いたいことを教師や友達に話したりなどのインタラクションの中で,「通じること」を前提にして積極的なコュニケーションを図らせながら,答え方や「発音,語のアクセント,文の音調,文の区切り,文の強勢」などを意識させる場面を織り交ぜ,正確な理解を目指したい。 その際, 指導すべき項目を精選し 計画的な指導を図りたい。

また, [例1] のように, 質問されたことに答えた後, ―言付け加える練習は, 表現カの育成につながるとともに, 「話すこと」 への積極的な態度も育成できる。

[1]

T:Do  yuo  practice  tennins?

S:Yes, I do,  I  practice  after  school.

さらに, [例2] のように, because, and, butなどを使って, 補足したり, 話題を広げたり, 転換したりすれば, コミュニケーショ ンを続ける能カの育成にもつながる。 その際, well, let me seeなどの間合いを取る表現を教えておく とよい。

[2]

T:Do  you  like  English?

S:Yes  I  do.  Because learning about
   foreign  countries  is  very  interesting.

T:How  many  CDs  do  you  have?

S:: Well,  I  have  about  fifty.
   And  my  brother  has  about  seventy.


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