研究紀要第113号 「情報ネットワークの教育的活用と授業改善へ向けた教育用ソフトウェアの活用」 -093/166page
授業改善へ向けた教師の教材研究を
支援するデータベースの構築図工・美術科
1研究の意図
学校におけるネットワークシステムの整備が研究されるなか,図工・美術科における有効活用のひとつとして授業改善を図るための教師を支援する教材資料等のデータベース構築を考えた。インターネットを適して,日頃実践されている授業の内容や新しい題材開発等の情報の流通や,入手や整理が困難な鑑賞学習素材等のデータベース化及び共有化が図られれば,情報の速やかな伝達がなされ,授業実践に移すまでの時間的なゆとりが生まれ,充実した授業実践に役立つものと考える。また,晋段行われている研究協議や教師自身による教材研究の―層の深まりが期待できると考える。
2研究内容
授業改善のための図エ・美術に関する情報発信
1)ネットワークの利用とホームページの作 成
福島県教育センターホームページからリ ンクし,図エ・美術科関連のホームページ 「美術の窓」を発信する。図工・美術の絵 画,彫塑など各領域ごとに新しい授業の取 り組みや題材開発等の情報が得られるもの である。
2)ホームページ作成の基本的な考え方
教育用ネットワークの拠点としての立場 に立ち,広く先生方からの情報を収集し, 情報交換の場としてのホームページ運営に 当たる。小・中学校,高等学校の図工・美 術科に関する授業に直結した内容の情報を 収集・掲載し情報発信基地としての役割を担うとともに,授業改善を図るために教師を支援する環境の構築を目的とする。その方法としてホームページ「美術の窓」を次のような内容で運営する。
ア 新しい題材開発,指導方法の研究や紹介
イ 鑑貰教育に照準を当てた生徒作品等の画像の掲載と提供
ウ 電子メールの交換による,情報交換の場の設定
エ 当該教科教師による自由なデータの共有
(2)美術資料のデータベース構築
1)データの収集管理
図工・美術科における情報発信と平行し, 新しい題材や指導法,及び実践例,鑑賞資 料となる生徒作品等の収集を行い,常に新 鮮な情報の提供,受信者の二―ズに応えら れる内容の研究に取り組む。
データベースの構築
蓄積したデータを受信者が活用しやすい状態に速やかに分類整理し,すぐに引き出せ,利用できるようなデータベースを今後構築していく。新しい情報の更新にも気を配り,ライブラリ的なデー タベースの構築を目指す。
年月 研究計画・内容 H9.4月 ネットワーク利用の研究 5月 ホームページ作成の研究 6月 ホームページ作成開始 8月 掲載美術資料検討 9月 美術資料の収集と作成 10月 所内ネット上に発信