研究紀要第113号 「情報ネットワークの教育的活用と授業改善へ向けた教育用ソフトウェアの活用」 -099/166page
(2)開発内容
様々な職業に従事している人々の働いている様子や仕事についてインタビューした内容を収録したものをもとに,職業インタビューを疑似体験できるものとする。
・できるだけ多種多様な職業を取材する。
学級活動の副読本として本県で使用している「中学生活と進路」との関連を図る。・動画や音声を取り入れ,マルチメディアの特色を生かし,実際の体験に近づけたものにする。
・動画や音声を多く取り入れるため,開発ソフトウェアの容量が大きくなることと,教材としての使い易さに配慮したため,CD-ROM対応としWindowsの環境のもと手軽に活用できるものとする。
(3)開発方法
平成7年度から研究を進めてきた「SE(情報処理技術者)活用事業」の成果を生かして開発を行う。今年度は本格的なグループ開発の形式とする。情報教育部内で開発班を作り,開発するソフトウェアの具備すべき機能や内容を明確にして共同で設計及び資料収集を行い,プログラミングを行うSEに提示して開発を進める。
・開発構想,取材,編集,活用例の作成寺各段階において班内で計画的に話し合いを持ち,十分な共通理解を図る。特に,職場取材に関しては取材チームを組んで行うこととする。
・マルチメディアの活用に関しては,昨年度から行っている「マルチメディア教育利用研究事業」の成果を生かす。
・SEとの協議を段階的に設定し,開発ソフトウェアの質的充実を図る。
・授業を実施し,生徒・教師の評価を開発ソフトウェアの改善に生かす。
4)開発言語及ぴ動作環境
・開発言語・・・C十十Builder
・その他 CD-ROMドライブが必要
・動作環境・・・Windows95
・推奨メモリ・・・32MB以上
MPEGを再生できることが必要>
(MPEG・・・圧縮された映像ファイル)授業における活用
授業案を作成し,開発ソフトウェアの活用方法を探るとともに,研究協力校での授業実践を通してその有効性を検証する。
・「働く人々に学ぶ」(1年生),「職業の世界」(2年生)において,開発ソフトウェアを使用する授業 を作成し.それをもとに授業実践を行う。
・開発ソフトウェアの活用にとどまらず,生徒の主体 的な「啓発的体験学習」を生み出すような発展性の ある授業案の作成に努める。
・授業実践と併せてアンケート調査を行い,生徒の変容を見る。
III 研究計画
4月
○教育用ソフトウェア開発班の結成
○SE活用事業に関する計画の作成と検討5月
○研究主題,開発するソフトウェアの内容の立案と検討
○資料の収集と文献研究
○開発言語の検討7月
○SE活用計画書の作成
○基本設計書の作成(構想版作成)8月
○SE活用事業開始(協議)
○取材開始(11月まで)10月
○取材資料の編集(11月まで)
○プログラミング開始11月 ○書院研究中間発表会 12月
○試作ソフトウェアのデバッグ
○活用例の検討・作成1月
○開発ソフトウェアの完成
○授業案の作成
○検証授業の作成2月
○使用マニュアルの作成
○研究のまとめ
○授業改善へ向けた活用研究3月
○所員研究発表会
○所員研究報告書の作成
○ソフトウェアライブラリへの登録