研究紀要第116号 「学校の活性化を目指す教員研修に関する研究 第3年次」 -017/117page
(2) 平成9年度対象教員配置校………73校
5.調査時期
(1) 平成8年度 1. 初任者研修に係る調査………平成8年7月 2. 高等学校初任者研惨年間指導報告書……平成9年3月 (2) 平成9年度 1. 初任者研修に係る調査………平成9年7月 2. 高等学校初任者研修年間指導報告書……平成10年3月 (3) 平成10年度 1. 初任者研修に係る調査………平成10年7月 IV 調査結果と考察
1.講師の活用状況の実態
(1) 「校内における研修」において指導に当たった講師の割合について
「校内における研修」は校長及び教頭の指導の下に,指導教員が中心となり教科指導員やその他の講師との連携のうえに学校全体で初任者の指導に当たることが学校の活性化につながると考えられる。
実際には全ての配置校で校長,教頭,指導教員そして教科指導員は初任者への指導に当たっている。したがって,上記以外の教員が講師としてどの程度初任者に関わっているか,それにより各配置校の状況を伺い知ることができる。
表1は,平成8年度と平成9年度の年度末に,各配置校より提出された「福島県高等学校初任者研修年間指導報告書」から講師の活用状況をまとめたものである。また,表1の中の「活用率」は配置校の教員全体に対して,講師として実際に指導に携わった教員の割合を示し,その数値が大きくなるほど多くの講師が初任者の指導に関わっていることを示している。
表から分かるように,指導に当たった講師の割合は各年度とも10〜39%の間に集中し,平成8年度で8割の配置校が,平成9年度で7割以上の配置校が該当している。しかし,これを講師数で見ると教員数の10分の1から3分の1程度であり,それほど多くの教員が講師として指導に当たっているとは言えない状況である。
(2) 学校規模別(教員数による)対象教員配置状況について
表2は初任者の配置校を学校規模別(教員数による)にまとめたものである。これによると,平成8年度に比べ平成9年度の配置が,教員数19名以下の小規模校に配置されている割合が若千高くなっている他はほぼ各年度とも同じような配置状況であることが分かる。
(3) 学校規模別講師活用状況について
表3は学校規模別の講師活用率をまとめたものである。なお,各年度欄の数は学校数を示している。たとえば,平成8年度の教員数10〜19人の配置校4