研究紀要第116号 「学校の活性化を目指す教員研修に関する研究 第3年次」 -023/117page
5 授業研究会の活性化を目指す事後研究会の在り方はどうあるべきか
授業研究会の活性化を図るための授業評価に関する実践的研究 〜フリーカード法の有効性を求めて〜 I 研究の趣旨
昨年度,教育経営部では,「教員研修に関する実態調査<2> (〜主任対象〜)」を実施しているが,校内における授業研究会(協議会)に関しては,「発言が少ない」「話の焦点が定まらない」「形式的な反省に終わっている」等の問題が明らかにされている。
そこで,授業研究会の活性化を図るため,授業評価法の一つとして,大阪大学の水越研究室で開発された「フリーカード法」を取り上げ,授業研究会における活用の有効性を探ることにした。
II 研究の目的
授業研究会の活性化を図るため,フリーカード法を取り入れ,その有効性を探る。
III 研究の内容・方法と対象
1 研究の内容・方法 (1) 授業研究会の現状把握 1. 授業研究会に対するニーズの調査 2. 授業研究会の現状と問題点の調査 (2) フリーカード法活用の有効性の検証 1. フリーカードの内容分析の調査 2. メリットとデメリットの調査 3. フリーカード活用の有効性の調査 2 研究の対象
○ 研究協力校(浪江町立津島中学校・相馬市立向陽中学校)
○ 講座受講者(小・中・高教育方法実践・教育研究法)
IV 研究の実際と考察
1 授業研究会の現状把握
授業研究会の現状や問題点を把握するため,小学校(13人)中学校(67人)高等学校(5人)の計85人の教員にアンケート調査を行った。その結果は次の通りである。
(1) 授業研究会に対するニーズの調査
授業研究会で学びたいこと(求めること)を5つのカテゴリーに分けて調査した結果次のグラフのようになった。
グラフをみると,教授技術や授業設計など授業全体の構想に関することが約8割をしめる。このことから先生方は,自分の授業改善に今すぐ役立つ,具体的な研究内容を求めていることが分かる。
(2) 授業研究会の現状と問題点の調査
授業研究会の実態の調査では現在の授業研究会が,活発ではないと答えた教員が50人(59%)という実態が明らかになった。
活発でない理由を探るために,教務主任や研修主任を対象に昨年度実施した,教員研修の実態調査を参考に,「発言が少ない」「話の焦点が定まらない」「形式的な反省に終わっている」の3項目ら選択(複数回答)してもらう調査の結果,次のようになった。