研究紀要第117号 「学力向上のための授業改善に関する調査・実践研修 第3年次」 -031/117page

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II 授業改善を図る実践研究(I)

小学校5年国語

1 研究の視点

平成9年度に実施した学力到達度調査において,本県の小学校5年生の児童は「修飾・被修飾の理解や主述の理解」の中領域が全国平均を下回っていることが分かった。そこで,以下の3つのことに焦点を当て,研究を進めた。

(1) 児童の実態をとらえる。

(2) 主述の関係についての理解を深める。

(3) 主述関係と,修飾・被修飾関係とを明確に区別させる。

2 実践研究

(1) 児童の実態をとらえる

研究協力校の児童35名に対し,国語に対する意識調査と下記の簡単な診断テストを実施した。

【資料1】
診断テスト

【資料1】の1の結果,主語の概念を十分に理解していない児童が少なくないということ,述語の直前にある語を主語として選択してしまうという平成9年度研究と同様の傾向があることが分かった。

【資料2】
小問 解 答 分 類 解答率(%)
1(1) ア さち子は(正答) 68.6
イ ハンカチを 31.4
1(2) ウ わたしは(正答) 65.7
オ にがしてやろうと 20.0
エ 小鳥を 11.4
ア それから 2.9
イ しばらくして 0

また,【資料1】の2の結果からも,修飾語について十分理解していない児童がいて修飾語の直後にある語を被修飾語として選択してしまうという平成9年度研究と同様の傾向があることが分かった。

【資料3】

小問 解 答 分 類 解答率(%)
2(1) イ わたす(正答) 80.0
ア 手紙を 20.0
2(2) イ 花が(正答) 88.6
ア 赤い 8.6
ウ さいた 2.8

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