研究紀要第117号 「学力向上のための授業改善に関する調査・実践研修 第3年次」 -034/117page

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このようにして,修飾語[ごはんを]や[たくさん]は述語である[たべる]をも修飾することに気付かせた。

そして,主述の関係と,連用修飾の関係を目で見て区別させようと考えた。

【資料8】
【資料8】

3 まとめ

(1) 「児童の実態をとらえる」について

事前に,国語についての意識調査及び【資料1】のような診断テストを実施したことは,言語事項の学習に対する児童の意識や,理解の不十分さ,誤りの傾向等をとらえることができたという点で有効であり,指導に役立てることができた。

(2) 「主述の関係についての理解を深める」について

言語事項の学習は,取り立て指導のみでなく,理解の学習の中に位置付けることが可能であることが確かめられた。また,右上の表やグラフから,児童の認知面のみでなく情意面にも変容が表れていることが分かった。

【資料9】
資料1小問 事前の正答率 事後の正答率
1(1) 68.6% 100%
1(2) 65.7% 94.3%

【資料10】
【資料10】

(3) 「主述関係と,修飾・被修飾関係とを明確に区別させる」について

文構成プロックを使用した具体的な操作を取り入れることは,修飾・被修飾関係をとらえさせるためには有効な手だてであったと考えられる。診断テスト小問2(2)では,特に事後において正答率が100%になった。しかし,主述関係と明確に区別させるという点では,さらに研究が必要である。

今後は年間指導計画及び全学年を見通した指導計画の中で,どこで(どの単元で),どんな言語事項を,どのように指導していくのがより効果的なのかについて研究していく必要がある。

研究協力校・協力員 富岡町立富岡第二小学校
松本弘子 教諭

<参考文献>

1)文部省:「小学校指導書国語編」ぎょうせい・1989年


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