研究紀要第119号 「情報ネットワークの教育活用に関する研究」 -075/117page
てきた。また,データは,Text形式やHTML形式などデータの形式を選択して送信することができる。このことは,受信したデータの集計・処理を困難にしてしまう。また,E‐Mailソフトで送られたデータの先頭にはヘッダが付けられており,1つ1つのへッダを取り除く作業が必要である。このことからE‐Mailソフトに依存することは,データの集計・処理上適さないという結論に達した。
(3) CGIプログラムの研究
データ形式を統一し,決まった書式で蓄積するため,CGI(Common Gateway Interface)プログラムが必要となった。これは,サーバ上で動作するブログラムでクライアント側のコンピュータに依存しない。そのため,アクセスカウンターや掲示板などデータのやりとりが自由にできるホームページを実現させる。
教育センターをはじめインターネット上のサーバのほとんどがUNIXコンピュータを使用して各ホームページを管理し,WWW(World Wide Web)に接続している。そのため,CGIプログラムを作成し実行させるためには,UNIXコンピュータの最低限の知識が必要となってくる。
UNIXコンピュータを操作してHTMLやCGIを登録し,実行可能にするために,Windows標準の「telnet」及びフリーソフトの「FTP」を用いることにした。
CGIプログラム実行までの手続き 1. UNIXサーバにログイン UNIXコマンドを用いてCGIを実行するためのディレクトリを作成する。(md) 2. CGIのプログラミング UNIXサーバにCまたはPerl言語で記述し,実行可能なファイルとしておく。(chmod+x) 3. HTMLで実行 HTMLで記述したホームべージに<FRAMESRC=”○○.cgi”命令を付加し,CGIプログラムを実行させる。
CGIプログラムの基本的な動作 1. 目的のサーバにプラウザからの要求(FRAMESRC=”○○.cgi”)が送られる。 2. サーバがCGIプログラムを起動する。 3. CGIプログラムがプラウザからのデータを受け取る。 4. CGIプログラムで処理をする。 5. 処理の結果をプラウザに送る。 開発当初のアンケート集計プログラムは,C言語で作成し,「gcc」コンパイラを用いた。回答用のホームページとデータ蓄積プログラムを一つのCGIプログラムとして実行させた。しかし,コンパイルの時点で日本語変換がうまくいかず,ホームページに文字化けがでてしまった。
また,教育センター内で実験を十分行い動作上問題ないものにして他のUNIXサーパに登録したところ,システム管理者よりC言語で作成したCGIは動作させないでほしいとの要請があった。
これは,システム管理者が不正なユーザーからシステムを守るため当然のことである。コンパイルされたCGIは内容が見られないため,情報を勝手に引き出したり,書き換えたり,システムそのものを壊したりするなど悪用される危険性が高い。さらに,C言語でホームべージを作成