研究紀要第119号 「情報ネットワークの教育活用に関する研究」 -080/117page

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利用できること

以上のことを研究の視点におき,本研究に取り組むこととした。

II 研究経過

 1 ホームぺージの作成

 インターネットを通して日頃実践されている授業の内容や新しく開発された題材などの情報,また入手が困難な鑑賞学習の救材等がデータべース化され共有化が図られれぱ,授業の充実に役立てることができると考える。そこで図工・美術科に関する情報の提供や教師間の情報交換を目的とするホームべージ「美術の窓」を作成した。これは授業改善を支援する教材資料等のデータべースの構築をめざすものである。

 (1) ホームベージ「美術の窓」の作成

1. ネットワークの利用とホームべージの作成
教育センターホームベージからリンクし,図工・美術科関連のホームページ「美術の窓」を発信する。図工・美術の絵画,彫塑など各領域ごとに新しい授業の取り組みや題材開発等の情報が得られるようにする。
2. ホームべージ作成の基本的な考え方
教育用ネットワークの拠点としての立場に立ち,広く先生方から情報を収集し,情報交換の場としてのホームベージ運宮に当たる。小・中・高等学校の図工・美術科に関する授業に直結した内容の情報を収集・掲載し,情報発信基地としての役割を担うとともに,授業改善を図るために教師を支援する環境の構築を目的とする。その方法としてホームべージ「美術の窓」を次のような内容で運営する。
ア 新しい題材開発,指導方法の研究や紹介
イ 鑑賞指導に照準を当てた生徒作品等の画像の掲載と提供
ウ 電子メールの交換による,情報交換の場の設定
エ 県内の当該教科教師による自由なデータの共有

 (2) 美術資料のデータベース構築

1. データの収集と管理
図工・美術科における情報発信と並行し,新しい題材や指導法,及び実践例,鑑賞資料となる生徒作品等の収集を行い,常に新鮮な情報の提供,受信者のニーズに応えられる内容の研究に取り組む。
2. データべースの構築
収集,蓄積したデータを受信者が活用しやすい状態に速やかに分類整理し,すぐに引き出せ,利用できるようなデータべースを構築していく。新しい情報の更新にも配慮し,ライプラリ的なデータべースの構築を目指す。

 2 課題の洗い出し昨年度の研究により次のような課題を見出すことができた。

 (1) 情報収集手段の改善

○ 情報収集の効率化
各学校で実践されている教育活動を把握し豊富なデータを収集することはホームページ管理者側の情報収集能力に頼るところが大きく,容易に集めることができなかった。情報収集の効率化を図るためのネットワークを利用した情報収集システムの開発が必要である。

 (2) リアルな画像データ等の収集

○ 画像処理による容量の軽量化
教科の特性から鮮明な画像を資料として扱うことが多い。ネットワークを利用する場合データ容量の軽量化を図り,ストレスのないホームページの運営を行う必要がある。

 (3) 収集したデータの整理分類

○ データべース化の研究
寄せられた豊富なデータを迅速に,あるいは自動的にデータべース化し,検索方法など利用者が見やすく使いやすい形にして発信する方法を研究する必要がある。

 3 画像転送システムの開発

 上記の反省点をふまえ,すばやく情報を収集でき,整理分類して発信できるシステムの開発を中心にホームベージの充実を図ることを目的として研究を進め,特に教科の特性を考慮し「画像転送システム」


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