研究紀要第122号 「「生きる力」をはぐくむ教育課程に関する研究」 -007/076page
(ウ)「総合的な学習の時間」に最も取り上げたい内容について
「総合的な学習の時間」の内容については,各学校の特色を生かして決めるものであるが,実施する場合,どのような内容を最も取り上げたいか尋ねた。
小学校の場合,最も多いのは「環境に関する内容」であるが,後期の調査では,やや減少傾向にある。それに対して,「その他」の項目の「児童の興味・関心を生かした内容」「地域,郷土に関する内容」などが増加した。
中学校の場合もほぼ同様の傾向であるが,「環境に関する内容」が大きく減少したのに対して,「人権」「国際理解」「福祉・健康」「情報」などは増加傾向にある。
高等学校では他の校種に比べて「国際理解」「情報」の割合が高く,特に「情報」は増加傾向にある。
(エ)「総合的な学習の時間」と関連させたい教科・ 領域について
「総合的な学習の時間」では,その内容によって教科や領域とも十分な関連を持たせて進められることが望まれる。そこで,実際にどのような教科・領域と関連させたいか尋ねた。
その結果,「社会」「理科」「特別活動」との関連が多かった。取り上げたい内容が「環境」や「国際理解」が多かったことから必然的な結果ともいえるが,後期の調査では,それらがやや減少し,代わって,「国語」「算数・数学」「外国語」の割合が増加している。関連させたい教科や領域の幅も広がっている傾向がうかがえる。