平成14年度 研究紀要 Vol.32 - 000_08/069page
[分類基準G6-04]
テーマ 運動の有効性を実感する授業−保健と体育の関連を深めた指導を通して− (高等学校保健体育科)要 旨
現在,生活習慣病を予防するために,食事・運動・休養のバランスに留意した習慣を若年時から形成することが求められている。特に高校生という発達段階において,生活の中に運動を取り入れる意義は極めて大きい。このことから,本研究ではダイエットを教材として取り上げ,保健と体育の関連を深めた単元を構成した。保健の授業で知識としての理解を促し,体育の授業で運動の有効性を実感させることにより,生活の中に運動を積極的に取り入れる意欲を高める授業展開を工夫し,実践を行った。
[分類基準F9-01]
テーマ 「人とかかわる技能」を高める指導援助に関する研究 −小学校低学年への指導援助の在り方− 要 旨
近年,対人関係能力の未熟な児童生徒が目立ってきた。そこで,学校教育の中でも対人関係能力を高める指導援助を行う必要を感じた。
本研究では,特に小学校低学年児童に焦点を当て,「進んで友達関係をつくるために必要な『人とかかわる技能』」(仲間への誘い方,仲間への入り方,仲直りの仕方)を高めたいと考えた。指導援助は,ソーシャルスキルトレーニングの考えを生かした授業を中心に,日常生活との関連を図って行った。
[分類基準F9-01]
テーマ 学校における実効性のある事例研究会の在り方に関する研究 −アンケート調査と事例研究会の実践を通して− 要 旨
今日,学校教育においては不登校等の様々な問題が顕在化している。
その中で,教師の適切な対応が求められているが,一人で問題を抱え込むケースも見られる。そこで,組織で児童生徒を理解し,教師が支え合える方法である「事例研究会」の研究を進めた。最初に,実態調査等を行い問題を整理して改善策を検討し,次に,事例研究会での実践・評価を繰り返し,多忙で困難な問題を抱える学校でも有効な事例研究会の在り方を探った。
[分類基準F9-Ol]
テーマ 「人間関係をつくるカ」を育てる指導援助に関する研究 −高等学校における指導援助プログラムづくり− 要 旨
児童生徒の抱える問題の多くが人間関係の希薄さに起因していると言われて久しい。そこで教育相談チームでは「人間関係をつくる力」を計画的,系統的に育てる必要があると考え,12年度には小学生を,13年度には中学生を対象とした「指導援助プログラム」を作成してきた。
今年度、高校生を対象としたプログラムを作成し検証を行ったところ,技能及び自己肯定感において好ましい変容が見られ,このプログラムを実施する意義が確認された。