福島県教育センター所報 第4号(S46/1971.12) -016/025page

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[8] 子どもの反省


T はずかしくて失敗したようなことはなかったかな。
P 「ぼく,もりもりがんばったら前のめりになったよ先生。」
P 「ぼくはいつも先生方みていた方がよいな。がんばっちゃうもん。」
T 今日の体操はどうだったかな。
P 「よいグループにえらばれたときは,とてもうれしかった。」
P 「自分と同じ力のものとグループづくりをするので,練習するのが楽しかった。」
P 「遊びの中でやっているようなこともはいっていて楽しかった。」

吉井田小学校においては,全学年の体育の一部合併授業と,高学年の理科の一部複数授業をとりあげ,低・中・高学年団を推進母体とし,積極的なご協力を得ている。実証的研究も2年になるので,教授組織の一改善策を明らかにしたい所存である。ご批判,ご指導を願いたい。


内外情報

第2研修部

第2研修部の担当する講座は,去る8月30日から始め,現在までに小学校理科・小学校家庭科・中学校理科・中学校理科実技・中学校技術家庭科・高校理科教育現代化・高校理科実技の8講座を行ない,314名の先生方が研修に参加されました。各講座ともに実験実習を中心として展開した内容であり,センターならではという設備も活用できたことと思います。また研修期間中は,校務や家庭からはなれて,研修に専念できるようにとの趣旨から,全員が宿泊するので,各方部の先生方と起居をともにし,情報交換など相互の交流を深めることもできたと思います。

次に理科,技術科関係の動きをお知らせします。

○ 技術家庭科

去る7月8日,東日本地区技術家庭科実技研修会で,文部省の鈴木・金原両教科調査官から「研究の手びき」(木工・金工・住居編)について作成要領の説明があリました。その主なものをあげてみます。

(1) 内容は新指導要領より多くなっているが,これは生徒を指導するうえで,教師としてふまえておきたいことをあげており,これを生徒にすべて教えるということではない。この手びきはあくまでも教師の力をつけるものである。

(2) 教材は基礎的理解が得られるようなものをとりあげ,現象よりもこれを支えている原理を理解させたい。

9月8日には岩手県で全国理科教育センター研究協議会技術家庭部会がありました。第1回目の部会なので,部会運営に関することが,主に討議されました。その時に,鈴木教科調査官の講演の中に,技術的活動を分けると,[1]問題発見(有用な問題を見いだす),[2]問題形成(具体的に処理できる形にする),[3]問題解決(計画をたてて着実に処理する)の3分類ができ,この[1]〜[3]のうち,徒来ややもすると[3]のみを与えていたのではないかという話がありました。

第30回全国理科教育センター協議会(生物部会・初等理科部会)に参加して

台風25号通過の直後その爪痕新らたな千葉県下で9月8日〜10日開催された。


第1日: 総会および研究発表(20題)なかでも神奈川の「科学史を利用した生物教育」……最近における科学 教育改善の動きの中での科学史事例の利用,岩手のPhysarum Polycephalum 変形体の広がりの記録と 走性について……実験企画,データーの処理など参考とする点が多かった。

第2日: 研究協議「物質交代の概念育成をするのに望ましい実験内容と指導法」を中心に討議,小・中・高各段階 で標題の核心に触れた実験にはどんなものがあるか,それを講座の中にどのように組み入れるかなど活発な 話し合い,文部省高等学校教科調査官,小林栄氏の教育課程改訂,課題研究,評価などを内容とした「生物 教育の現代化と新学習要領」と題した講演など。

第3日: 清澄山の東大演習林,鴨川シーワールド,行川など生態現地研修,台風で囲りの田畑は勿論国道まで 冠水,車は湖水の上を走るが如く,不通箇所をう回にう回をくり返したバス旅行なども印象に残る。

○ 理科

全国理科教育センター研究協議会化学部会が7月15〜16日の2日間当教育センターで開かれた。

化学部会では,昨年まで粒子概念の育成というテーマで3か年共同研究を続けてきたが,本年から化学反応とエネルギーをテ一マとして共同研究を進めることになった。従って今回の研究発表もこのテーマについてのものが多く,高校対象として電離平衡におけるエントロピー効果,反応のエンタルピー変化の推定,反応及び状態変化に伴う熱量変化の測定,中学校対象に中和反応とエネルギー,化学変化とエネルギーの指導,沈殿反応とエネルギー,蒸発熱の測定,吸熱化学反応の指導など実験法や指導についての発表があった。このなかで,高校ではエントロピーの概念をどうとり入れたらよいか,また中学校では,溶液の濃度とモルという考え方の調和点をどこにするかなど問題としてとりあげられた。

このほか,現代化に伴う評価の研究をどうすすめるか,理振法設備規準の改訂についての要望等が協議さ


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