福島県教育センター所報 第4号(S46/1971.12) -015/025page
ウ, 本時のねらい(略)
エ, 程度別集団編成基準
・緑組―不活発…… とび箱の上にあがることができる。 ・赤組―普通…… 両足でふみ切り・両手をつき・足うらを台上につけてあがることができる。 ・黄組―活発…… 両足でふみ切り,両手を前方につき,足うらを全部台上についてあがることができる。 オ, 準備
とび箱9台,マット10枚,ポール11脚,ゴムひも2本,平均台4台,円形ゴムマット10枚タンブリン,黒板(移動式)
各種組合せわせ運動の一部 [5] 小集団編成の視点
第2次において,第1段階で体操(エ),(オ)の運動の観察により不活発グループをだし,第2段階で自由なとびあがりとびおりの観察で活発なグループをだし,3グループの集団とした。第3段階においては,活動力,運動の観点により集団移行を全授業過程で検討したが,3名の移行であった。このことは体操種目の取り上げ方と,スペースの活用が効果的であったことにもよるが,学年相応のある編成のあり方と思われる。
[6] 教師の協力・分担
主となる役割,協力的な役割をきめ,協力教師は,主として児童理解のための反応評価と個別援助を分担する。おのおのが授業過程において,主体性が要求され,組織活動に充足感をもてたことは,効率的であったと思われる。また諸準備,安全管理面からもひとりの教師による指導ではできない充実さがみられた。
[7] 授業過程の深まり
遊戯化を加味した一連の体操の中に,とび箱運動にたいする心理的抵抗をとりのぞくための運動として,特に2か所を考慮した。ステージヘのとびあがりととびおりがそれである。ためらうひまもなくあとから続く流れの中で,自分の能力以上のものがでてくる。このような過程からとび箱運動にとりくませたことが,意外な好結果をもたらしたようである。その深まりは反応・評価らんのようである。