福島県教育センター所報 第5号(S47/1972.3) -003/025page

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電流A 磁界の強さA/m 磁束計電流μA
1 5.3×10 2 4.2
2 10.6×10 2 8.4
3 15.9×10 2 13.0
4 21.3×10 2 17.4
5 26.5×10 2 22.0

<図4>
<図4>

このグラフよりわかるように,磁束計の回転によって生ずる電流が,磁界に比例している。このグラフを逆に用いて任意の磁界の測定に用いるわけである。

4. 教材への応用

「コイルの一端に作る電流の磁界は電流によってどう変化するか」

大きなソレノイドコイルの一端に自作磁束計をおき,測定した例を示す。このコイルの長さは15cm巻き数は200回直径は4cmである。

(1) 空心の場合
電流 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 A
磁束計
電流
3.0 4.8 6.4 7.8 9.5 10.8 μA
磁界 3.6 5.8 7.7 9.4 11.5 13.0 ×10 2 A/m

(2) 鉄心を入れた場合
電流 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 A
磁束計
電流
10 21 32 42 53 62 71 μA
磁界 12 25 39 53 65 75 85 ×10 2 A/m

以上2つの結果をグラフにしたのが図5である。コイルの作る磁界が電流に比例して大きくなっていることがわかる。鉄心を入れた場合は鉄の磁化の影響があらわれて,比例関係が成立せず,いくらか曲った線になっているようである。また磁界はいちじるしく大きくなっていることがわかる。

<図5>
<図5>

「磁気に関するクーロンの法則」
棒磁石の端から少しずつ離れた場所の磁界を測定したのがつぎの表である。棒磁石は長さ15cmの角型のものを用いた。

距離 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 4.5 cm
磁束計
電流
22 14 9 5.5 4 2.5 μA
磁界 27 17 11 7 5 3 ×10 2 A/m

<図6>
<図6>

距離の2乗を横軸にとりグラフにしたのが図6のA,距離の2乗の逆数を横軸にとり書いたものがBグラフである。Bグラフは原点を通る直線になると予想されたのにこのようになった理由は何故かと考えさせるのも学習になるわけである。極に近い方で曲るのは,磁束計のコイルが大きいので,2cm位より極に近ずいても,その割りには,コイルを貫く磁力線の数が増加しないためと考えたらどうだろうか。参考までに東芝の磁束計で1cmの距離の磁界を測定してみたら,42×10 2 A/mぐらいであった。すなわちPはP´になる筈なのである。即ち近距離での測定値を捨てるなら,自作の磁束計でもクーロンの逆2乗則がおよそ験証されるわけである。


社会認識における子どもの実態

―日常生活ですきなこと,社会のみかた,社会の特徴の調査から―

研究・相談部  金木 和子

1. 調査にあたって

全国教育所連盟では,子どもの社会認識に関するテーマのもとに「生活意識と社会観に関する調査」を10月上旬に実施した。そこで今回は,子どもの社会認識の中の重要な項目の一つとして社会のみ方,考え方,性意識の実態などを調査することにした。


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