福島県教育センター所報 第5号(S47/1972.3) -012/025page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

講座名・期日・人員 講座内容
教育相談研修講座
小学校 中堅 30名
8月9日〜8月12日
中学校 中堅 40名
10月18日〜10月21日
高校 担当 30名
12月6日〜12月9日
(1)講義
 ・心理診断法
 ・児童期の精神障害
 ・思春期の精神障害
 ・面接相談の技術
 ・教育相談のすすめかた
 ・問題児の傾向
(2)演習
 ・集団測定法
 ・絵画―欲求不満テスト
 ・Y‐G性格検査

本年度実施した研修事業の成果として,研修生の感想をまとめると,次のようである。


講座内容が,講義・協議・演習・実技実習等・理論的にも実技的にも幅広く,興味や関心をたかめ,充 実した研修講座であった。

学生時代から暫くぶりで学問にふれることができたという充実感をもった。

現場におけるいろいろの問題点をもっているが,その課題に迫る内容を多くとりあげられているので, その解決に役立った。

現場で接することのできない,近代的充実した教育センターの施設設備を活用した研修ができた。

「教育研究法」という新しい教育上の研究法の勉強ができた。

宿泊棟における夜のミーテングは,同じ悩みをもつものの励まし合いの場として非常によかった。

研修生の演習・協議・発表と実技実習の時間を多くして貰いたい。

以上の感想については,じゅうぶん検討研究し,意にそうよう来年度の計画をたてる考えである。なお本年は宿泊棟から本館まで外庭をしかも雨や雪の天侯のおりは泥道を歩いて出講し,また7・8月には冷房装置なく,盛夏の中奮闘するなどたいへんご迷わくをかけたが,来年度は,宿泊棟から本館までの廊下と冷房装置が完備するので快適な研修講座ができると思う。



第2研修部

小学校理科実験移動講座

昭和46年度の理科実験移動講座は,3年次計画の最終年度として,県北・県中・県南・いわき・相双の11会場で実施し,県内を一応巡回し終った。

1会場2日半の日程では折角の機会も物足りないという声もあったが,会場によっては,予定受講者数の倍近くの参加希望がでて,テキストや実験材料,道具の不足等を補うのに苦労したほど,非常な好評のうちに終った。

具体的で実技を含む講座内容は,理科指導にすぐ役立つもの,あるいは,改めて理科の面白さを知り得たとして喜ばれたが,実験教具等の製作実技をも加えてほしいとする希望が多く出された。さらに,講座日数,会場数,受講できる人員をもっとふやしてほしいとする要望も強く,これらの要望に対しては,予算面の問題と合わせて,今後の課題として考えていきたいと思う。

さらに,今後の計画としては,理科実験移動講座を主的とした「サイエンスカー」(仮称)を備え,設備の充実を計るとともに,先生方の要望にいつでも答えられような姿にもっていきたいと考えている。

最後に,会場を引受けてくださった地教委,学校の各位に対して深く感謝の意を表します。

小学校理科指導研修講座

前期(46年8月30日〜同年9月4日)と後期(47年1月31日〜同年2月5日)に分けて,40名の先生方が12日間の研修を行なった。その内容は,物質とエネルギー,生物とその環境,地球と宇宙,の各領域各学年にわたって計18のテーマが選ばれた。これを実験数についてだけ考えると,大小とりまぜて70あまりの実験を手がけたことになる。実験の内容や方法は,実験装置をできるだけ単純化すること,結果がよくわかるものであること,安全なものであることなどにくふうをこらし,教師の教材研究としては,原理的なものを追求するための実験等も加えて,研修内容を充実させるために努力したつもりである。研修の結果としては,受講の先生方の反省にも"たいへん勉強になった,有意義だった"と言われる方が圧倒的に多かったようである。

しかし,講座の内容を豊富にしようとする意図が,結果としては時間的にゆとりのないものになり"実験を急がずじっくりやってみたい"という反省もいくつか見られた。また"理科の授業過程の問題や,理科学習指導法的な問題について研究できる時間がもっとほしい"という意見もあり,今後に生かしていきたいと考えている。

中学校理科指導研修講座

前期後期計11日間にわたり,第1分野,第2分野の問題となるような教材をとりあげ,実験を主として素材について理解を深める内容や教材そのものについて研修した。その他国立研究所の木原・小島両先生を講師として学習指導のシステム化,最近の理科教育と課題について


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育センターに帰属します。