福島県教育センター所報ふくしま No.8(S47/1972.10) -006/030page
史上の極めて大きな意義をもっているものは何か
・各時代のイメージが,児童にはっきり描け,魅力のあるものは何か。
ということになろう。そして,手順・1方法としては ・「小学校学習指導要領社会第6学年 1目標 2内容(2)ア〜キ」「3内容の取り扱い2, 3」の検討
・歴史学的な面からの検討
・人物や文化遺産を中心とした面からの検討
・児童の学習能力段階からの検討があげられる。これらの検討を通して「重要市項と基本的内容」が,歴史学習のねらいとどう結びつくかを構造的には握することが重要である。次に,歴史学習の重点事項と基本的内容」の一部を表示してみよう。
表(1)人物の ○印〜教科書T社
●印〜小学校新教育課程講座社会
×印〜福島市「社会科学習指導計画6年」COS
記号能 力 重 点 事 項 基 本 的 内 容 人 物 (2)
ア・考える ・既習学習を年表にまとめ、全体をおおまかにつかませる。 1.歴史を学ぶ意味 ・理解する ・統一国家以前の社会やくらしのすがたをとりあげる。 2.人々の漁猟や農耕の生活 (1)縄文文化のころ ・イ〜キにわたる指導の導入 (2)弥生文化のころ ・簡潔な取り扱い 1稲作農耕、金属器の使用 ・神話,古伝承の取り扱い 2むらの出現 3小国家の出現 ○× 卑弥呼 イ ・理解する ・大和時代から平安時代まで 1.古代国家の成立から大化の改新まで ・政治上特に重要な事実、特色ある文化について
人物やすぐれた文化遺産を通して理解させる。(1)大和朝廷の成立と古墳
1国土の統一と政治のしくみ
2古墳・関心を深める (2)大陸文化の摂取 ・当時のわが国の様子について感心を深める 1大陸との交通
2大陸文化の移植○× 帰化人 ・神話の伝承の活用 (3)大化の改新 1聖徳太子の新政
2飛鳥文化
3大化の改新○●× 聖徳太子
○ 小野妹子
○ 蘇我入鹿
○× 中大兄皇子
○●× 中臣鎌足オ ・理解する ・鎖国以後から幕府崩壊まで 1.幕藩体制の推移 ・考える ・この時代の教育機関の普及発達などが、明治維新以後の近代化の母胎になったことを考えさせる。 (1)儒学の隆盛とその庶民階級への普及 1幕府の学問奨励 ● 徳川綱吉 ・人物、文化遺産を中心とする学習の趣旨をいかす。 2学問の庶民への普及 ○● 林 羅漢 ・歴史事象を追いながら、時代のすがたを特徴的にとらえる。 (2)町人文化の栄え ○ 紀伊国屋文左衛門
○● 近松門左衛門1町人勢力の台頭
2町人文化○● 井原西鶴
○ 葛飾北斎