福島県教育センター所報ふくしま No.8(S47/1972.10) -013/030page

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における西の空の星座位置を約20日間隔で最底2回調べさせ,ある一つの星座と太陽との離角をもとめ,これを第7図(a)のようにプロットさせる。すなわち半球上で星座と太陽の位置関係の変化から太陽が天球上を1年間かかって移動していること(黄道)をは握させることができよう。

 同様なことは更に発展して第8図に見るように透明の塩化ビニール板上の星座と,透明半球上の太陽とから考えていくこともできる。この場合特に地軸の傾き,すなわちその地域の緯度を考慮して考えないと混乱する恐れがある。第8図のモデルは太陽の位置をマグネットで固定してあるので自由に数字の月の位置移動ができるので考え易い。なお第7図(b)は太陽・月・星座と地球の自転との相互関係をみる一方法である。

 4. おわりに

 透明半球のみ記述したが,最近多量に市販されている発泡スチロール球などを併用することにより効果は倍加するものである。要点のみの記述に終わったが,疑問の点はセンターに問い合わせられたい。

第8図 太陽の年周運動と恒星(星座)との関係
第8図 太陽の年周運動と恒星(星座)との関係


 小・中・高共通教材

          教育相談の実態とその問題点

                         研究・相談部 伊藤武司

 1. はじめに

 教育相談をはじめてすでに1年,小,中,高等学校の児童・生徒に関する教育上のあらゆる問題,悩みについて,ただ相談に応じるだけでなく,継続的な治療指導も行なってきた。それも来所相談のほか手紙による相談,あるいは電話相談もあったりして,教育相談の難しさをいやというほど味わってきた。そのうえ,小,中,高校教職員の中堅あるいは担当者を対象とした教育相談研修講座も担当して,いつの間にか教育相談の研修会などでその実態や問題点を話し合うようになった。ここではつぎの内容についてのべる。

 (1) 県内の小,中,高等学校における教育相談の実態と問題点
 (2) 教育センターにおける教育相談の実態とその問題点
 (3) 教育相談講座の実態とその問題点
 (4) 情緒障害児をめぐる諸問題

 2. 県内の小,中,高等学校における教育相談の実態とその問題点

(1)県内の実態
教育相談の実態項目 小学校 中学校 高等学校 総  括
(1)教育相談計画の作成 形式的内容 具体的内容 両面あり 計画やや形式的
(2)分担役割の理解と協力 理解不足 理解し協力的 担当者依存 検討の余地あり
(3)諸調査、検査等の実施 実施少ない 活用たりない 一部実施活用 普及の量的拡大
(4)児童・生徒との接触 熱意で接触 接触の不足 問題児はの接触 時間的余裕不足
(5)個人カードの作成 一部で実施 一部で実施 一部で活用 作成気運濃厚
(6)相談技術の研修 関心増大 意欲的傾向 専門的傾向 熱意じゅうぶん
(7)事例研究 形式的傾向 事例検討不足 研究深化不足 研究方法くふう
(8)相談室の整備 関心の不足 整備、充実 整備、活用 整備充実推進

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