福島県教育センター所報ふくしま No.8(S47/1972.10) -014/030page
(9)問題の早期発見と処置 ふじゅうぶん ふじゅうぶん ふじゅうぶん 意欲的処置期待 (10)家庭との連絡 随 時 随 時 随 時 計画的連絡期待 (11)関係機関との連携 理解の不足 連携の不足 意欲の不足 意欲的連携期待 ※研修講座生160名と各地区担当指導主事との懇談の結果の概観であるが,さらに調査研究を予定している。
(2) 教育相談の問題点
1 教育相談についての理解。 小学校では関心はあっても理解があさい。中,高校では担当者の理解は深まっているが,全職員との共通理解はあさい。
2 全職員の協力体制。 小学校では協力的ではあるが,役割分担の理解不足中,高校では相談部または担当者に依存度が高いのは検討の余地がある。
3 諸調査・検査の結果の活用
小,中,高校ともに,諸調査,検査への関心が高く実施はするが,事実の理解と記録にとどまり,結果の解釈・活用についてはさらに検討を要する。
4 児童・生徒との接触
時間的余裕がないため,熱意はあっても,全児童,生徒への接触がふじゅうぶんで,問題児にかたよる傾向がみられる,自主来談も少ない。
5 教育相談技術の研修
相談技術についての関心が高まり,研修意欲にもえているが,研修の機会がたりないので,技術が身につくまでにいたっていない。
6 問題児の早期発兄と処置
集団理解のための各種テストあるいは観察などをとおして,問題児を早期に発見し処置することの必要性を自覚しているが,実際には後手にまわっている。
7 家庭との連絡・関係機関との連携
家庭との連絡は随時行なっているが計画的に実施する余裕もなく,関係機関に対する理解不足から学校とのみぞは深く連携もふじゅうぶんのようである。
以上はあくまでも話し合いの概観で,学校種別の区別なく,すばらしい実績をあげている学校もあることを付記しておきたい。
3. 教育センターにおける教育相談の実態とその問題点
(1) 教育相談の内容
1 知能,学業,性格,行動に関する相談
2 進路,適性に関する相談
3 教育一般に関する相談
以上の面接,検査,治療にあたっている。
4 教育相談に関する研修
小,中,高等学校教職員を対象に研修講座をもち講義,協議,演習をとおして教育相談の普及と相談技術の質的な向上につとめている。
5 教育相談の基礎的,事例研究
まず,小,中学校を対象に実態調査をしてその結果をまとめる予定である。
(2) 教育相談の施設
正面玄関に向かって左の部10室があり,入口が別にある。
事務室(1)待合(1)検査室(2)面接室(2)
遊戯室(2)観察室(2)計10室がある規模からいうとB級であるが,東北では抜群の施設である。
(3) 教育相談の状況(46.9.1〜47.3.31) 内 容 学業不振 集団不適応 かんもく 性格 家出 登校拒否 夜尿症 就職 進学 脳波測定 生理不順 生徒指導 現職教育 計 面接・治療 知能・学業 4 4 性格・行動 16 7 3 2 17 3 48 進路・適正 5 2 1 8 その他 4 6 4 14 文書相談 10 1 1 12 電話相談 2 2 1 1 2 8 計 6 18 7 4 2 18 10 5 2 10 1 7 4 94