福島県教育センター所報ふくしま No.8(S47/1972.10)-020/030page

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針,および針目を組みあわせたらよいか,洗たくに強い縫いしろのしまつはどうしたらよいかなど,じゅうぶん研究し指導にあたりたい。その一つの資料として縫製に関する一連の実験結果を報告する。

 2. 布,針,糸,針目の大きさ別による縫い目の強さ

(1) 実験方法

 1) 試料

実験布
実験布 繊維 組織 厚さmm 糸密度
たて よこ
ブロード 綿100% 平織  0.269  50  30
ウール 毛100% 綾織  0.477  20  20

 2) 縫い方・方法

縫い方・方法

ひとつの試料につき5枚用意する。

 3) 試料調整

   定温乾燥器で105℃で30分乾燥し,その後,硫酸デシケーターで48時間調整する。

ショッパー型織物強伸度試験機
ショッパー型織物強伸度試験機

 4) 測定機械

   引張速度

   15cm/min 荷重   100kg 測定法

 写真のように試料を、上部と下部のチャックで強く締めつけ,モーターのスイッチをいれる。振子が目盛板上を上昇し,布が切断すると指示針が停止する。その目盛を読んで強度とする。

(2) 実験結果

図ー1
図ー1

 針目の大きさと縫い目の強さは,図ー1のブロードたて布のように縫い目の強さに対して原布の強さが大の時は針目が細かいほど,縫目の引張り強さは大になる。ブロードよこ布の場合原布の強さがたて布より弱く,針目を細かくしても図ー3の下のように織糸ずれや布目裂けを生じて,縫い目の強さとはならない。

 縫糸の太さと縫い目の強さは,針目が等し1p当りの針目数と縫い目の強さは,針目が等しい時は縫糸が太いほど,強さは大である。

図ー2
図ー2

図ー2写真

 針の太さと縫い目の強さについては,図ー2のように針の太さが縫い目の強さに影響するかどうかはっきりしない。しかし薄地に太い針は織糸を切断し不適当である。

 3. 縫い方による縫い目の強さ

(1) 実験方法

 1) 試料

実験布
実験布 繊維 組織 厚さmm 糸密度
たて よこ
デニム ポリエステル65%
綿  35%
綾織  0.45  36   34
ギンガム ポリエステル65%
綿  35%
平織  0.23  33   24

 2) 縫い方・方法

縫い方・方法


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