福島県教育センター所報ふくしま No.10(S48/1973.3) -012/021page
のは参考になった。(2) 身体を動かす実技を少し入れてほしい。(3) 研究協議の時間を多くしてほしい。などの研修の充実・改善を望む反省があげられた。
次年度においては,これらの反省点をふまえて,
(1) 体育科研究法を中軸にすえ,
(2) 体育学習指導上の諸問題を県下各地の先生方から聴取,精選しとりあげ,解決のための協議の場を多くし
(3) 理論をふまえた実技,実習をとり入れたい。上記の考えに立って,現在,次年度4日間の講座計画を検討中である。
小学校教育相談講座
1. 研修の成果
(1) 全員による教育相談の問題点についての研究協議
(2) 教育相談事例研究法についての講義と研究協議
(3) ソシオメトリック・テスト。YG性格検査の演習
(4) 寺山博士による児童期の精神障害についての講義
(5) 教育相談のすすめ方(ロールプレイング)の演習
など教育相談の意義を再確認,決意を新たにした。2. 研修の反省
(1) ただいちずに児童の幸福を念じて実践してきたが教育相談についての研修には手がのびなかったという教師が多く,各学校の実態,対策は今後の指針としてよろこばれた。
(2) 教育相談技術としての諸検査,面接などの演習は好評を受け,継続研修の組織確立を要望された。小学校理科移動講座
この講座は旧理科教育センターのときからはじめ,4年間で県内各地を一巡した。教育センター発足以来新しい構想のもとに,県内各地に18か所の会場をもうけ,2年ごとに一巡する計画を立て,47年度はその半数,郡山石川,棚倉,若松,田島,植田,平,相馬,伊達の9会場で開設した。
本年は,理科研修の機会にめぐまれなかった人や,理科を不得意とされる先生方にも理科に親しんでもらおうというねらいで,十分な機材を用いて基礎的な実験・実習をしてもらった。2日半の講座で,時間的に十分でなく,もう2日ぐらい続けたいとの要望も聞かれたが,一応の成果をあげ得たものと信じている。なお48年度は二本松,須賀川,白河,船引,金山,喜多方,南郷,湯本原町で開設する予定である。
小学校理科講座
前後期10日間にわたり,40名の先生方が12の内容について研修された。今年度は,昨年度の反省をもとにして“時間的にゆとりがあり,しかも充実した内容を"ということから内容を検討し,実験等の時間にできるだけ余裕が持てるようにするということと,先生方が自由に研究できる時間を3日間とり,研究テーマにしたがって,つっ込んだ研究をするということを試みた。先生方の反省の中には“一つの実験を,いろいろ衣角度から検討できてよかった"学校ではできない研究ができてよかった"“理科のおもしろさを味わえたなど好評が多かったようである。来年度は,当講座が2講座になり,多くの方が参加できるようになったので,先生方のご意見等も生かしながら,研究内容をいっそう充実させるように努力していきたいと考えている。
小学校理科教材製作講座
本年度は,先生方の強い要望もあって,表記の講座を新たに設け,12月5日から4日間,40名の参加を得て開講した。本講座は,理科実験教具の製作実習を通して,製作技術や修理技術を身につけるとともに,理科実験の在り方などを研究することを目的としたもので,つぎのよう在内容で実施した。
・実験機器の取り扱い方 ・ブラックポックスの製作
・月・太陽位置測定器の製作 ・検卵器の製作
・日光のはたらきを調べる実験装置の製作受講された先生方からは,充実した内容で意義ある研修であったと好評を得たが,先生方のより熱心な研修への参加があってこそ成果があったものと反省している。
次年度は,製作実習の内容,日程などさらに検討して一層充実した講座にしたいと考えている。
小学校家庭講座
10,11,2月と3回,3泊4日の目程で実施し,延36人の中堅の先生方が受講された。その内容は「食物・被服の科学的指導ができる。ことを主眼として,せんいの鑑別・性能,食品の調理性に関する実験を行なった。
学校では時間や設備の関係でできないと熱心に意欲的に試験機器ととりくまれ,よい成果をあげた。
受講後の反省にも「興味のある内容が豊富にもられ,科学的実験に基づいて原理,原則について研修が進められよかった。日頃家庭科指導上の問題になっていたことが解決され,今後の指導に意欲と白信を持つことができた。」と言われる方が多く好評であった。しかし,講座内容について被服,食物ばかりでなく,すまい,家庭の領域についてもとりあげてほしいという意見もあり,来年度はこれらの面も考慮したい。
中学校教育工学議座
この講座は,教育工学の理論と教育工学的な手法を導入した学習指導法について研修を深めることを目的として,次の内容について実施した。
・教育工学の理論
・教育機器の操作技術とソフトウェアの作成
・教育機器を利用した学習指導教育工学の理論については,東京教育大学教授金子孫市,束京都立教育研究所指導主事岸本唯博の両先生を講