福島県教育センター所報ふくしま No.10(S48/1973.3) -013/021page

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師としてお招きしてご指導をいただいた。また,教育機器についての実習としては,現場において研究実践なさっている先生を講師に依頼して実技研修を行なった。なお,教育機器を利用した学習指導については,参加された先生のなかから機器別に代表者を選び,実践報告として発表していただき,研究協議を行なった。

中学校国語講座

 6月13日から17日までの前期5日間と,10月17日から21日までの後期5目間の計10目間にわたり,国語教育の各分野について実施した。その中で講義の主なものは「日本文学の特質」千葉大池田重先生,「近代詩の鑑賞」福島大木村幸雄先生,「読むこと,書くことの指導」福島大村上直治先生などであるがいずれも好評であった。また協議は「読解指導上の問題点」,「国語科経営上の諾問題」などについて話し合いをしたが,参加した方々の意欲的な発言や実践的な態度によって,大きな盛り上りを示した.湊著は,主題研究の計画作成」,「主題研究の発表」,「書写指導.など,現場の実践活動に直接結びつくものについて実施したが,とくに教育研究法をもとにした研究発表は有意義であったと思う。ただ,10日間の研修期間はやや長すぎるのではなかろうか。

中学校社会講座

 研修は,中学校社会科の抱えている問題をとりあげ,40人の先生方とともに10日間行なった。

 その結果,(1) あまりにも理論的液追求面に重点がおかれたのではないか。(2)演習・協議の時間と場がほしい,などの研修の充実・改善を指向する反省があげられた。

 次年度においては,これらの反省点をふまえ
(1) 社会科教育法を中軸にすえ
(2) 各分野の学習指導上当面している身近かな問題を,各地の先生方のご意見を聴取し,精選してとりあげ,
(3) これらの問題を追求する視点と解決のための具体的な手だてについての諸資料を提供し,
(4) 協議・演習などをとり入れて展開していきたい。

 上記の考えに立って,現在,次年度5日間の社会講座の計画を検討中である。

中学校数学講座

 前期6月13日〜6月17日,後期10月17日〜10月21日,と10日の日程で,40名の先生方が参加された。講座内容は,小学校と同様に,前期には数学各分野の基本的考え方と教育研究法を,後期には「教材内容と指導の要点」等,教科指導法を中心に編成した。在職校での質的に高い実践研究を持ち寄っての「主題研究の発表」は活発な意見の交換がされたことは,この講座のハイライトであり,今後の教育研究のためにも成果があったと高く評価している。「電子計算機」実習も,数・式,集合・論理の教材観の確立に,また各校に配置された「電動加算機」によるアルゴリズム指導のためにも,より研修できるようにとの要望があった。次年度は,建設的で貴重な先生方のご意見を考慮して,より充実した内容で研修していただくような企画をしたいと思っている。

中学校音楽講座

 9月5日から9月9日までと,11月14日から11月18日まで5日間ずつ,中学校担当教員60名に対し実施した。

 講座内容は,本質的音楽の教材精選のし方と,指導計画のたて方,およびその指導法を考察することと,特に日本の音楽の取り扱い方を研究し,それにともなう教師の技術の向上として,発声法,たて笛とギターによる小アンサンブル,箏(こと)の奏法を実施した。

 発声法については変声期の取り扱い腹式呼吸について,小アンサンブルは特にギターについて基本からの奏法実習,日本の音楽については特に箏の実技を主とし,その実技を通して,日本の音楽の特質,構成要素を理解するとともに,日本の音楽の鑑賞指導へのアプローチとしてわが国および郷土のわらべうたと民謡にもおよんで実施した。48年度は三味線の実技もとりあげたい。

中学校美術講座

1 内容と成果

 (1) 鈴木栄講師による工芸とデザインの講義と実技
 (2) 鈴木栄講師および所員による粘土による工芸実技
 (3) 鈴木栄講師による金属による工芸実技
 (4) 所員による木材による工芸実技

  上記のとおり中学校で新指導要領でとりあげられた工芸部門の全領域について研修を行たったので,相当時間的に無理があったが,研修生が自主的に時間外に実習をしたので予期以上の成果があがった。

2 研修の反省

 (1) 県下約300名の美術担当教員を3カ年間で一通り研修に参加して頂くことを目標として計両したため,1講座の人員が多く,施設,用具等が不足で研修に多少の支障があった。

中学校保健体育講座

 研修は,保健体育科の基礎理論およぴ学習指導上の諾問題についてとりあげ,9月と11月にそれぞれ30人ずつの先生方とともに4日間行たった。

 その結果 (1) 現場で悩んでいる諸問題を中心に講義したのは有意義であった。 (2) 研修の主旨から実技研修は無理かと思うが,教育機器の活用などの実技・実習がほしい。 (3) 内容を精選し話し合いの場を多くしてほしい。などの研修の充実,改善を望む反省があげられた。次年度においては,これらの反省点をふまえ, (1) 体育科研究法を中軸にすえ, (2) トレーニング効果の面より運動生理学を取り上げ, (3) 学習指導上の諸問


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