福島県教育センター所報ふくしま No.10(S48/1973.3) -016/021page

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高等学校保健体育講座

 研修は,保健体育科の基礎理論および学習指導上の諸問題について2月初旬のシーズンオフに4日間行なったその結果(1)内容として現場で悩んでいる具体的問題を取り上げ,講師陣に立派な方々を選んでくれたので本当に有意義であった。(2)研究協議の時間をじゅうぷんとり,パネルデスカッションをしてみてはどうか。(3)

 学校保健管理面の講義もあってはどうか。などの研修の充実・改善を望む反省があげられた。

 次年度においては,これらの反省をふまえ, (1)学校体育の現状における問題点をとりあげ,解決の方向をみいだす場を設定し, (2)体育科教育研究法を充実し, (3)トレーニング効果の面より運動生理学を取り上げたい。

 上記の考えにたって,次年度の4日間の講座の計画を検討中である。

高等学校英語講座

 高校英語講座は中学英語講座と同様,当教育センターの発足と同時に開講され,満2年を迎えた。その間研修に参加された先生の数は120名に在る。47年度の講座の内容は46年度の反省にたち,改善を加えて実施した。一番大きな点は, native speakerの数を一挙に延べ6名とし,12名の小グルーブによる会話演習を2回増設したことである。これは,中学校の場合と同様,nativespeakerと直接英語を使ってみたいとの意見が多数みられたこと,また教室での活発な言語活動の展開にも役に立つと考えたからである。また期間は1日延長して5日,人数は24名とし,質の濃い研修を目ざした。48年度は外人講師による講義式の講座,LLとアナライザーの併用たどを計両中である。47年度と同様の立派な成果がえられるよう,ご協力を切望いたしたい。

高等学校教育相談講座

1 研修の成果

 (1) 教育相談の状況・問題点の発表と対策の研究協議
 (2) 青年期の心理と診断法,精神障害についての講義
 (3) Y-G・P-F性格検査についての演習と質疑
 (4) 事例研究のすすめ方,心理劇についての研究協議など高校教育相談にふさわしい内容を研修した。

2 研修の反省

 (1) 教育相談というよりは生徒指導の悩みをだし合って必要な討議をしたいという参加者の意見をきく。
 (2) 当面する事例をどのように解釈し,相談したらよいかという担当者の悩みを解決してあげたい。
 (3) 教育相談の技術を身につけたいという教師に演習実習時間を増やしてあげたいとも思うし,医者や心理学者の講義も必要だし,来年度の夢はひろがる。

高等学校理科教育現代化講座

 5年計画の最終年度にあたった本講座は,9月18日より22日までの5日間、物理,生物の3教科に,30人の先生方が参加して実施された。5年間の参加率は90%以上とみられる。人数が昨年の半分以下だったこと,内容が48年度より改訂される「理科1」,「理科2」の内容を十分に加味した項目(テーマ新しい物理実験,X線,乱雑さの概念,反応速度と律速反応,恒常性,人工突然変異など)が中心だったことから,非常に意欲的,能率的に実験・討議が行なわれ。また,先生方が日常いだいている指導上の問題点について実質的な協議が行なわれた。時間不足については,研究課題にしたい。48年度から,教育課程の改訂を加味した新しい研修計画による講座が始まる予定だが,従来の反省を生かしてなお一層充実した内容にしたい。

高等学校理科実技講座

 本年度で2年目,今まで実施してきた現代化講座とは異なったタイプで,主に,新しい機器の取り扱い,実験器具の製作を中心に11月14日〜17日の4日間実施した。

 物理のマグネットダイオードを用いた磁束計の製作,化学のガスクロ,生物の電子顕微鏡,地学のX線解析など現場学校では中々手がけられないものの他直接授業に直結する実験も加味した積りである。受講者からも非常に変わりつつある理科教育の中で現レベルのもの,また未来レベルのもの,よく考慮されて非常に有意義であったなどの意見もあり好評であった。いずれにせよ各教科10名という人数が個人指導を徹底させ,効果を挙げ得たのだと思う。明年度は現代化講座との内容調整をした充実と深まりを計りその実を挙げたいと思う。

高等学校家庭講座

 被服コースは8月1日〜5日の5目間,食物コースは1班が12月5日〜9日,2班が1月16日〜20日までと2回に分け,延36人の先生方が受講された。その内容は被服コースは主に被服材料の性能,被服構成に関する実験と48年度より新しく加えられるスタイル画の書き方をとりあげ,食物コースは油脂の調理実験,消費者教育の面から食品衛生に関する理論を主に行なった。

 受講の先生方の反皆では,被服,食物ともに「新しい試験機器の取り扱いや科学的な実験は有意義だった」また,調理実習を例にしてのフローチャートの勉強にも非常な興味を示し,「もっと時間をかけてほしい」という声が多かった。来年度はこれらの反省をもとに,新しい被服材料の扱い方,食物1を中心にした調理実験などを多くとりあげたいと考えている。

情報処理(COBOL)講座

 COBOL言語によるプログラミング学習を中心とし,情報処理教育の研修を主とする講座で,商業科教員を対象に2回30名実施した。限られた日程の中での学習のため基本文法の各種手法の習得に重点をおき,研修生の


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