福島県教育センター所報ふくしま No.14(S49/1974.1) -006/022page
3 速さ は,単位の時間に進む道のりで表わします。
単位の時間を1秒間として表わした速さを 秒速 といいます。Aの秒速は5m,Cの秒速は約4.4mとなります。
速さを表わすのに,単位の時間を1分間としたときは 分速 ,1時間としたときは 秒速 といいます。
4 速さとかかった時間,進んだ道のりの3つの量の間には,次の式で表わされる関係があります。
道のり=速さ×時間
★上の式から,時間を求める式を書いてみましょう。
この速度の学習のねらいは,時間と距離との関数として速さを考え,具体的な数量や関係を,数字や記号を用いて表現することができるようにさせるとともに,それによって,ことがらや関係がより簡潔,明確に表現できることを理解させることにあるとすれば,数学的モデルとして提示した,振子を使用した速度の導入も,A,B,C 3人の走ったきょりと時間との比較からの速度の導入も,モデルと異なるが,学習のねらいからすれば同じようにも思われる。
小学算術,第五学年下【比例卜反比例】
面積24m 2 ノ矩形ヲカクノニ,縦ノ長サヲ変ヘルト,横ノ長サハドウ変ルカ。 矩形ノ面積 ヲ表ス公式, 矩形ノ面積= 縦X横 ニヨツテ考へヨ。
12粁離レタ所へ行クノニ,速サヲ変へルト,時間ハドウ変ルカ。次ノ公式ニヨツテ考へヨ。
距離=速サ×時間
◎甲・乙ニツノ量ガアツテ,乙ガ2倍,3倍,4倍・・・・・ニナルト,甲ハ1/2倍,1/3倍,1/4倍ニナルヤウナ関係ニアルトキ,甲ノ、乙二反比例スルトイフ。
この間題においては,面積一定の長方形において,たての長さと構の長さの関係を
長方形の面積=たて×よこの公式より調べさせるこの間題は,反比例する場合のモデルとしてとりあげられた題材で,たて,よこの関係をわかりやすくするため,実際に長方形を条件にあわせて切りぬき図のように重ねさせて特徴を発見させようとしているのである。このことから反比例は,xXyの積一定として長方形の面積=たて×よこ,でおさえ条件にあわせて切りとる方法は現在 のVariableと変域の考え,また(1・24)(2・12)(3・8)・・などは,Orderによる考えが内在していると思えるのだがどうだろうか。
このような関数についての数学的モデルは,現在の教科書でも同じようにとりあげている。
6年下,比例と反比例(1)(新訂新しい算数,東書より)
反比例
てこ実験器に,下の図のようにおもりを下げてつりあわせました。
左側の60gのおもりと,OAの長さ8cmはそのままにして,右側のおもりの重さをいろいろにかえ,つりあうときのOBの長さを調べて,下の表をつくりました。
★おもりの重さ40g,100gに対応するOBの長さは,それぞれどれだけでしようか。
★おもりの重さとOBの長さの間にはどんな関係があるでしょうか。上の表の(20,40),(40,12)・・・・・,(120,4)のそれぞれの値の組の2つの数の積を比べてみましよう。
おもりの重さの値と,それに対応するOBの長さの値の積は,いつも同じで480になっています。
◎2つの量x,yがあって,x値がかわるにつれてyの値もかわりますが,xの値とそれに対応するyの値の積がいつもきまった数になるとき,yはxに 反比例 するといいます。
◎面積が18cm 2 の長方形のたての長さをxcm,そのとき横の長さをycmとすると,次の式が成りたちます。
y=18÷x
★上の式から,xの値が1,2,3,・・・・・,6のときyの値を求めて,xとyの値の組の表をつくりましょう。
また,yがxに反比例するかどうか,表をもとにして調べてみましよう。
◎x とyが反比例する関係をグラフに表わすかどうか,下のような曲線になります。
★表の,値の組に対応する点が,どれもこのグラフの曲線の上にのっていることを確かめましょう。
★たてが9cmの