福島県教育センター所報ふくしま No.14(S49/1974.1) -020/022page

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研修講座を受講して

福島高等学校
男 沢 倉 治

講習をおえたいま,われわれは充足感に半ば酔い心地である。この講習でわれわれは指導要領に即した現場の問題のとらえ方,考え方,評価の仕方等について知り,共に書くことは独りで書くよりはるかに効果的なことを知り,また,その作品を自らの手で額装するという貴重な新体験をもえた。さらにこの機会に県下の斯界の権威との面識が開け,同行者との交友も開けた。さすが趣味・職場を同じくする者たちの集いだけあって,夜のミーティングは共通の話題に華が咲き,楽しく充実していた。要するに今回の講習は前回同様,実に有意義であった。主催者に深謝するとともに,今後こうした企画運営の継続を切望いたします。



美術科(工芸)の実技研修を受講して

大沼郡新鶴中学校
二 瓶 忠 吉

秋の空は,青く高く澄みわたり,枝もたわわに実をつけたリンゴの樹や,水田の実り豊かな好季節に,手づくりの尊さや良さを教え育てる工芸領域の実技研修が開講され,私達30名は今年度の第3陣として参加できたことは意義深いものがあったと思います。

工芸デザイン,土の工芸,木の工芸,金属工芸にわたり,あらかじめ手にしたテキストによる予習課題(ラフスケッチ)などで,期待と不安感を持って県下30校から集った私達は,藤田,目黒,大谷,柳沼,富岡の各講師の懇切なご指導で,所期の目的を一応達成することができました。それぞれの題材を,いかに自校化し,教材化して行くかが,これからの課題であると思います。

工芸図



中学校社会科講座に参加して

福島市立福島第一中学校
渡 辺 宗 孝

ここ3年間,種々の研修の機会を得,所属校の先生方には補欠等の労を感謝しながら受講しました。宿舎と研修室が別棟でかなり離れていたため,当初は,雨や雪の中をノートをかかえて走ったものですが,現在通路もできて便利になり,そうした設備の充実が目につきます。

いつもそうですが,出発時の軽いカバンが,帰りには多くのプリントで重くなります。それは,どの講座にも講師の方々が多くの資料を準備し,しかも全国から苦労しながら集めたものもあり,量的ばかりではなく,質的な重みをも感じさせられます。講座内容も,「研修生に納得できるような計画を」という講座担当の先生方の考えのように,社会科の当面している各分野の問題点,評価,地図作業なども加えられ,現場ですぐ役立つものが多かったと今回の講座をふり返っています。数日,寝食をを共にした同室者も各地区の推進者で,教育論から物価論まで語り合うペットは楽しいものでした。帰校後,研究途上での障害に出会うたびに教育センターを思いうかべることがありますが,受講以後も活用させていたださたいという要望を添えて結びにいたします。



技術・家庭科研修講座を受講して

福島市立丘陽中学校     
佐久間 英 夫

このたび第2回の技術・家庭科講座に参加できる光栄に接し,研修生を代表して関係各位・並びに留守を守ってくれた同僚に深く感謝する次第です。

今回は特別のはからいでエンジンの分解・組立に関し外来講師により専門的な指導を受け,エンジンをすみずみまで分解できた経験は非常に得がたいものであった。弁やリングの取り扱いなど今まで生徒との幾多の失敗も解消された事柄が多かった。トランジスタの原理と応用も,独創的な教具と知識の深さにうらうちされたご指導により,現場の題材に合った教具の活用や指導法について自信を持つことができた。また,教師自ら作ることの少なかった動く模型も,きめられた時間内に製作しようとした場合の問題点を発見することができた。

こうして汗と油にまみれ,生徒と同じように悩みながら得た尊い経験は,やがて現場において生徒に対する効果的な助言や指導となって具現されるものと信ずる。また,宿舎でのミーテング,同室での討論もさまざまな問題を提起し,解決を示唆してくれた。終りに講座に感謝するとともに,研修の機会をさらに他に広められることを願ってやみません。


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